「カジダン」 料理・掃除もモテ男の条件
コトバ百貨店
育児に積極的に参加するお父さんを指す「イクメン」なる言葉が流行語になったのは、2010年ごろのこと。もともとは「イケメン」に引っかけた、わりとどうしようもないダジャレ型新語。だが意外にその息は長く、今や国会などでも真顔で使われる立派な日本語になっている。ま、言葉のデキより、その存在自体を、社会が切実に欲していたってことだろう。
そして最近、イクメンと並んで、よく耳にするようになった言葉がこれ。今週のお品物「カジダン」だ。「家事男子」「家事ダンナ」の略語で、料理、洗濯、掃除などの家事を楽しみ、積極的にこなす男性のことを、リスペクトとヨイショを込めてこう呼ぶ。
「育児のつぎは、家事もですか?」とか、男性はクレーム付けてる場合じゃない。家事スキルは、今や重要なモテの条件。「メシ、フロ」みたいな人は、それだけで即刻アウトという女性も多い。カジダンという言葉の登場も、そんな女性たちからの、メッセージと受け取らないと。
いや、まだまだ甘い。家事を積極的にこなす女性が希少になって、「カジ女」ともてはやされるその日まで、この先もいろんな新語で締め付けますので、男性のみなさんは覚悟して。
(ライター 福光 恵)
[日経プラスワン2014年3月15日付]
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