肩こりは「もと」から改善 肩甲骨のずれを正す

つらい肩こりを何とかしたいと思ったとき、どうしていますか? 定期的なマッサージもひとつの方法。ただ、専門家は「肩こりの元をたどって改善することが大切」と口をそろえる。腹筋の強化や肩甲骨の運動、睡眠不足や目の疲れの解消などがそのポイントだ。

肩こりの原因のひとつは、肩からは少し遠い腰まわりと関係がある。成人の頭の重さは6~7キロ前後あり、それを支えながら人は日々、動いている。

「皿回し」に例えれば、皿が頭で、回すさおが背骨、さおを持つ手元が腰の部分にあたる。つまり、腰まわりの腹筋などがしっかりしていないと、頭が不安定になり、肩こりにつながるというわけだ。

■まず腹筋を強化

五十肩、肩こり外来を持つ東京女子医科大学東医療センター整形外科の准教授、神戸克明さんは「肩こりの改善には腹筋を鍛えることが大切。さらに、肩甲骨のゆがみを正すことも必要」と話す。

加齢や運動不足で腹筋が弱い人は、首から左右の肩甲骨にかけてヨットの帆のように広がる僧帽(そうぼう)筋に、頭を支える負担がかかる。神戸さんは「肩こりに悩む人の多くは、僧帽筋を支える肩甲骨がゆがんでいる」と指摘する。

肩甲骨のゆがみのパターンは3つある。左右の肩甲骨が体の外側に扉のように開く「扉タイプ」、前に傾いている「お辞儀タイプ」、肩甲骨の下部が左右に開いている「八の字タイプ」。中には混合タイプの人もいる。扉タイプだと、パソコンやスマートフォンを長時間使い、下を向く姿勢が続く人に多い。3つのタイプの自己診断方法や症状、対策を左の図にまとめた。

僧帽筋は筋肉の中でも大きな部類に入るため、酸素消費量が多い。長時間の肩こりで損傷を受けた筋肉を修復させるためには、十分な睡眠による酸素の補給も欠かせない。肩こりと睡眠時間について神戸さんが50人を対象に調査した結果、6時間半から7時間程度の睡眠をとれば、肩こりが改善する傾向があることが分かっている。

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