お金と上手に付き合う まずは「3カ月貯金」
あなたの「貯金力」をチェック
お金についてのアンケート調査で、特に目立ったのが「不安」という言葉だ。ファイナンシャルプランナー(FP)の和泉昭子さんは「年齢、結婚、子どもの有無にかかわらず、お金の不安は誰にでもある」と話す。
不安を軽減するために、第1に考えたいのは「貯金」。事故や病気、失業など不意の出来事への備えのほか、留学や資格取得など「夢をかなえるための土台にもなる」(和泉さん)。まずは月収の3カ月分の貯金を目指そう。
確実にためる方法として最適なのは「天引き貯金」だ。あらかじめ決めた額を給料やボーナスから自動的に引いて、積み立てる。
出費を見直したいなら毎日の支出を手帳に書き込む方法が簡単だ。夜にその日の支出を振り返り、必要な費用は「○」、無駄な出費は「×」と区別する。「自分の出費の癖を見直せば、自然と無駄遣いが減ってくる」(和泉さん)
自分の「貯金力」を知るには表がひとつの参考になる。FPの横山光昭さんが、多くの人の相談にのった経験から作ったチェックリストだ。
趣味や人付き合いにはお金がかかる。本当に大切にしたい人や物は何かを考えるのも貯金体質になる第一歩。日常の少しの我慢で、ためる力を高めたい。
20~30代は… 趣味や交際…出ていく一方!!
○電子マネーに費やす金額が意外と多く、所持金の把握が難しくなった(22、学生)
○一度ついた浪費癖がなかなか直らない(26、通信・サービス、一般社員)
○給料が少なく、貯金できない(27、コンサル・会計、一般社員)
○将来が不安。この先子どもができても、仕事はやめられないなと思う(31、卸売り・小売り、一般社員)
○節約だけでなく、人生に有益なお金の使い方を考えている(35、機械、一般社員)
○食費を減らすと野菜や肉、魚の摂取量が減る。家族の健康も心配(39、運輸、一般社員)
○趣味や人付き合いなど、無駄遣いの判断が難しい(39、電気、一般社員)
40~60代は… 家計や老後、将来に不安…
○女性が1人で生きていくためには、定年までにいくらためておけばいいのか?(41、IT、主任・係長)
○働けど、働けど(お金が)残らない(43、IT、契約社員)
○外食が多め。節約したいけど、食いしん坊はやめられない(43、機械、一般社員)
○交友関係が広い。「けちくさい」と思われない上手な付き合い方は?(45、自営業)
○夫の収入がなくなった(51、主婦)
○将来の年金生活が不安(53、建設、課長)
○子どもたちの金銭感覚の無さに困っている(57、主婦)
○一人暮らしの老後資金がどのくらい必要なのか不安(62、教育、一般社員)
○心身ともに元気でいるため、お金を上手に使って、感動する機会をより多くもちたい(64、主婦)
(佐々木たくみ)
〈調査の概要〉2013年11月上旬、日経ウーマノミクス・フォーラム会員と日経ID会員の女性4047人を対象に、インターネットで調査した。
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[日経プラスワン2014年2月22日付]
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