基本はあくびの形 劇団四季に学ぶきれいな発声法

腹式呼吸は副交感神経を優位にして、全身をリラックスさせる効果もあるそうだ。成功させたいプレゼンテーション、結婚式のスピーチの前などの緊張をほぐすのにもおすすめだ。

母音 しっかりと発音

四季の発声法の大きな特徴が「母音法」だ。アイウエオの5つの母音をきちんと発音すると、美しい日本語になる。

まず、あくびをしよう。大きく空気を吸って「ワアア~ッ」っと喉や口が最大限に広がった瞬間が「理想的な喉のフォーム」(青山さん)。

次に鏡を見ての口の形を確認する。「俳優はあごが外れるほど大きく口を開けて練習する」。口の形を覚えたら秘伝の「レギュラー表」を実践しよう。「アイウエオ、イウエオア、ウエオアイ、エオアイウ、オアイウエ……」と発声する。

大きく息を吸い、ア行を一息で読み上げる。ア行の次はカ行に移り、ワ行まで。1音ごとにおなかをへこませ、口を大きく開いて声を出す。喉はあくびの状態を維持する。慣れてきたら一息で発音する行数を伸ばす。

色々な言葉を母音だけで発音する練習法もある。「はじめまして」なら「アイエアイエ」、「おはようございます」なら「オアオウオアイアウ」。これを繰り返すと、きれいな発音になる。

スピーチなどで原稿を読むときは「フレージング法」が役立つ。句切れを意識し、棒読みにならないようにすることだ。例えば自社の新商品を紹介したい場合、商品の優位点はどこなのか。聴かせどころををふまえて、そこまでどう持っていくかを考える。

まずは声に関心を持ち、理想に向かって5分だけでもトレーニングしよう。起床したらまず「大きく伸びをしながら、おなかから新鮮な空気を深呼吸する」(青山さん)のもおすすめ。その後、「アイウエオ、イウエオア……」。通勤中など気がついたときに口の形を練習するのもよい。

四季ではセリフの基本を習得するのに3年、歌が5年、ダンスが10年といわれる。誰でも何歳からでも、言葉は磨ける。自分の一番いい声を出そう。

(佐々木たくみ)

[日経プラスワン2013年12月28日付]

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