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 人に褒められるのはうれしいが、人を褒めるのは案外難しい。相手によっては「上から目線」と受け取られ、的外れなところを褒めると「分かってないな」と逆効果になることもある。何をどう褒めたら人間関係や組織運営がうまくいくのか、褒める達人に聞いた。

コミュニケーションスキルの講師で「褒め方」に関する著書が数多くある谷口祥子さんは、褒める基本として次の3つを挙げる。

1つ目は「抽象的でなく、具体的に」。抽象的に褒めても、相手の心に響かない。「この人はちゃんと私を見てくれているんだな」と分かるように、具体的に褒める。そのためには、普段から相手を観察していなければいけない。

2つ目は「目上の人にはYOUメッセージでなく、Iメッセージで」。例えば「あなたは文章が上手ですね」と褒めると、相手を評価しているようで「上から目線」になる。目上の人に対しては失礼だ。自分はどう感じたのか、Iメッセージで褒める。

3つ目は「レッテルを貼ることが叱る代わりにもなる」。例えば子どもに「ちゃんと片付けなさい!」と叱るよりも「○○ちゃんは片付け上手だから」と褒める方が断然、散らかさなくなる。相手に望ましいレッテルを貼ることで、望ましい行動をさせる「レッテル効果」だ。

職場に「年上の部下」や「年下の上司」がいて人間関係が複雑な場合、「相手を褒めたいが、自分が褒めるのは失礼ではないか?」とちゅうちょすることもあるだろう。そこで谷口さんはえん曲な褒め方を指南する。

「質問褒め」は、相手の褒めたいところを質問する方法だ。「どうしたら、○○さんのように時代の先を読むことができるのですか?」といった調子。「相談褒め」は、相手に頼ることで間接的に褒める方法。「アドバイスをいただけませんか?」と相談を持ちかける。

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