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健康づくり

寝る前は電球色 「光」を使い分けて健康に 夜型の人は朝日を

2013/6/27 日本経済新聞 プラスワン

 生活の中で、何気なく浴びている光。最近の研究では、目から入る光は、脳内にある体内時計に働きかけたり、緊張状態を作ったりするなど、健康に関わることがわかってきた。生活の中で上手にとりいれて、快適性と健康を守る方法を専門家に聞いた。

 体内時計は、脳内の視床下部と呼ばれる部分に存在する。昼夜の変化に合うように、人間の体はこの体内時計によって、ホルモン分泌や睡眠などを約24時間周期で調節している。ところが、強い光を浴びるタイミングによってこのリズムが前後にずれると、気分の悪さや不眠、うつといった体調不良につながる。

■朝日でずれ戻す

 「起床も就寝も遅くなりがちな夜型の人は、起床後1時間以内に朝の光を30分以上浴びることが大切」と、日本大学医学部精神医学系主任教授の内山真さんは指摘する。この季節は夜のスポーツ観戦や野外コンサートなどで、人によっては遅い時刻まで強い照明を浴びる機会が増える。野球場などの光は約2000~2500ルクス。日本工業規格(JIS)で定めるだんらん時のリビングの推奨照度が150~300ルクスなので、約10倍の明るさだ。

 夜遅くに強い光を浴びると、リズムは簡単に後ろにずれてしまう。そこで、起床時に日なたの窓辺で過ごすなど、朝日を浴びる生活を心がければ、体内時計はリセットされ、リズムが正常な状態に戻るという。

 「逆に、極端に朝早く目覚め、早くから眠くなる朝型の人は、早朝の光を避けることが必要」(内山さん)。例えば、冬は午後11時頃に眠り、午前6時の起床で調子が良いという人が、明るくなるのが早いこの時期から夏にかけては、午後9時には眠くなり、午前3時過ぎに目覚めてしまうケースがある。その場合、体調が良かった冬と同時刻までカーテンを閉めて過ごし、早朝の散歩ではサングラスで遮光すれば、極端な朝型化を防げるという。

 ただし「健康でも夏は睡眠時間が短く、冬は長くなりがち。季節による睡眠時間の差が30分ほどで、生活に支障がなければ気にすることはない」(内山さん)。

 体の調子を整えるのに、室内の照明を工夫する方法もある。照明には、大きく分けて、昼光色(青白い光)や昼白色(白みのある光)と呼ばれる日中の太陽のような白い光と、夕陽のように温かみのある電球色がある。主に前者は、オフィスや勉強部屋などの作業空間に使われ、後者は、ホテルなどのくつろぎ空間に使われていることが多い。これは蛍光灯でも発光ダイオード(LED)の照明でも同じだ。

■脳がさえる白い光、集中力は2時間まで

 九州大学芸術工学部教授の安河内朗さんによると、「照明の光の色は、くつろぎ感から勉強の効率にまで大いに関わる」。多くの子ども部屋では、天井から部屋全体を照らす白い光(昼光色や昼白色)と机の上で手元を白く照らす勉強スタンドが使われている。「個人差はあるが、白い光のもとで勉強を始めた時は目や脳はさえているが、2時間を超すと集中力が落ちる傾向にある」(安河内さん)

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