「だらだら」は禁物

例えば、「太るから間食は控えた方がよい」と思いながら、カロリーの低いゼリーを食べる。しかし物足りずにどらやきをパクッ。それでも満足せずにシュークリームに手が伸びてしまう。結果的にカロリーの取りすぎになる。物足りなさを持ったままだと、だらだらと食べ続けがちだという。伊達氏は「どうしても食べたいときは、望んだものを食べた方がよい」と話す。

伊達氏がこれまで相談を受けた約5000人の食事を調べたところ、多くの人が栄養不足になっていた。肥満を懸念して糖質を控えすぎる傾向があったという。

最悪のとり方は「間食が主になり食事がおろそかになることだ」と、神奈川県立保健福祉大学の中村丁次学長は指摘する。間食をとり過ぎて食事を食べなくなれば、3度の食事でとるべき栄養素が足りなくなる。間食は糖質中心になりがちで、たんぱく質やビタミンなどが足りなくなり、栄養バランスが崩れる。

中村学長によると、間食の回数が多く通常の食事量が少ない人は、栄養不足に陥っていることが多いという。結果として、体調を崩したりイライラしたりしやすくなる。

もっとも同じ総カロリーをとるなら、食事の回数を増やした方が太りにくい。ネズミを使った実験でも一度にまとめて食べると太りやすいとわかっている。血糖値が急激に上昇してインスリンと呼ぶホルモンの分泌が促され、体脂肪を作りやすくなるからだと考えられている。人間でも、1日の食事が4回、5回と増えるにつれて、心臓病などの発症率が下がるという研究がある。

食事と間食を含めて、1日の総カロリーを増やさないようにとるのが基本だ。だが、いちいちカロリー計算をするのは面倒くさいし、敬遠してしまう。そこで中村学長が提案するのが、朝起きたら寝間着のまま体重計に乗るという習慣をつけることだ。体重の変化を約1週間単位で意識し、増えたと思ったら間食を減らすなどの工夫をするきっかけになるという。

(西村絵)

ひとくちガイド
《インターネット》
◆間食について一般的な知識を得るには
国立健康・栄養研究所の「保健指導(食事・運動)に関するQ&A集」
(http://www0.nih.go.jp/eiken/center/q_ma3.html)
◆間食と食事のバランスを知るには
厚生労働省の「e-ヘルスネット」
(http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-007.html)

[日本経済新聞朝刊2012年11月25日付]

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