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最終回を読みたい連載中の漫画 何でもランキング 万人向け「長寿」の条件

2011/12/3 日本経済新聞 プラスワン

毎月、多くの作品が終わり新作が生まれる漫画の世界で、何年も何十年も愛され続けている連載作品。誰しも話の行方が気になるところだ。漫画に詳しい書店員に最終回が読みたい大作漫画を聞いた。

1
975ポイント
ガラスの仮面(美内すずえ)
(1)白泉社(2)1975年(3)47巻(4)400円
平凡な少女の北島マヤが芝居の才能を見いだされて演劇の道に進み、エリートの姫川亜弓と一緒に伝説の舞台「紅天女」の主演レースに挑む成長物語。
ストーリーは白熱するライバル対決が中心だが、恋愛など多くのテーマが詰め込まれており、性別や年齢を問わず楽しめる作品となっている。演劇界の裏側がのぞけるのも面白い。毎回、衝撃の展開で先が全く読めない。
2
470ポイント
名探偵コナン(青山剛昌)
(1)小学館(2)1994年(3)73巻(4)419円
謎の組織によって体を小さくされた高校生探偵の工藤新一が江戸川コナンと名乗り、身の回りに起こる難事件を解決しながら組織の行方を追う推理物語。かわいらしい絵柄ながら、毎回こったトリックが用意され、推理小説が好きな大人におすすめ。新一を助ける発明家の阿笠博士や小学生の仲間たちなど、個性的な登場人物が魅力的。コナンが謎の組織に迫り、元の体を取り戻せるのか決着を見てみたい。
3
375ポイント
NANA(矢沢あい)
(1)集英社(2)2000年(3)21巻(4)400円
彼氏と同居するため上京した小松奈々とミュージシャンを目指す大崎ナナ。同じ名前を持ちながら全くタイプの違う2人の少女の生き方を描いた恋愛漫画。現代を舞台に等身大の女の子の友情を取り上げている。おしゃれなファッションも見どころ。現在休載中で、再開を待ち望む声は多い。ハッピーエンドか否かが気になる。

4
300ポイント
ベルセルク(三浦建太郎)
(1)白泉社(2)1989年(3)36巻(4)524円
剣と魔法の中世ヨーロッパ風世界を舞台に、青年ガッツが自分を裏切った宿敵グリフィスを追って旅するファンタジー。緻密な絵や悲惨な運命を背負いながらもガッツが歯を食いしばって進む姿に引き込まれる。2人が再び出会った時、世界の運命は変わるのか。
5
285ポイント
ワンピース(尾田栄一郎)
(1)集英社(2)1997年(3)64巻(4)400円
海賊になった少年ルフィが世界の海をまたにかけて仲間を集め、秘宝を目指すファンタジー冒険漫画。最新刊の初版発行部数が史上最多の400万部を記録した。人物のエピソードが丁寧に描き込まれており、感情移入しやすい。ルフィは「海賊王」になれるのか。
6
255ポイント
王家の紋章(細川智栄子あんど芙~みん)
(1)秋田書店(2)1976年(3)56巻(4)419円
少女キャロルが古代エジプトにタイムスリップし、若き王メンフィスと出会う恋愛漫画。古代の文化や国際関係を詳細に描き込み、歴史物として読み応えがある。主人公が現代の知識で難問を解決する場面も楽しめる。主人公とメンフィスは幸せに暮らせるのか。
7
225ポイント
ゴルゴ13(さいとう・たかを)
(1)リイド社(2)1968年(3)162巻(4)524円
すご腕のスナイパー(狙撃手)「ゴルゴ13」ことデューク東郷が活躍するアクションサスペンス劇画。米ソ冷戦やテロ、地域紛争など国際情勢を時代に応じてストーリーに反映している。無口で非情だが、存在感のある主人公が魅力的だ。ゴルゴ13の正体は……。
8
195ポイント
ハンター×ハンター(冨樫義博)
(1)集英社(2)1998年(3)29巻(4)400円
少年ゴンが未知なるものを追い求める「ハンター」を目指し、強敵との戦いなどを経て成長していく冒険漫画。練り込まれた世界観とひとくせある敵との頭脳戦など、読者の予想を裏切る展開で飽きさせない。名ハンターの父と出会える日は来るのだろうか。
9
165ポイント
スキップビート(仲村佳樹)
(1)白泉社(2)2002年(3)29巻(4)400円
芸能界に興味のなかった最上キョーコが男に振られ、復讐(ふくしゅう)のために女優を目指す物語。挫折を繰り返しながらも持ち前の根性で難関を乗り越え、成長していく姿が女性の共感を読んでいる。キョーコの恋の本命がどちらなのかが気になる。
10
120ポイント
美味しんぼ(作:雁屋哲、画:花咲アキラ)
(1)小学館(2)1983年(3)107巻(4)552円
新聞記者の山岡士郎が、食を通じて仕事や人間関係など様々な難題を解決する料理漫画。食品添加物や捕鯨、原発など社会問題を扱うことも多い。扱う料理は幅広く実在の料理人や名店が登場し、国内外の食文化を学べる。偉大な父との料理対決の行方は……。

1位になったのは「ガラスの仮面」だ。連載開始から35年以上経てもライバル対決は盛り上がり続け、飽きさせない。6位の「王家の紋章」もほぼ同時期に始まった作品で、それぞれ長年親しんできた女性ファンが応援している。

2位の「名探偵コナン」、5位の「ワンピース」、8位の「ハンター×ハンター」はいずれも少年誌の人気連載。テンポの良い展開で物語に入り込みやすく、子どもから大人まで楽しめる。4位の「ベルセルク」、7位の「ゴルゴ13」は青年誌連載のため、戦闘シーンなどが緻密に描かれている。

長期連載に共通する条件はあるのだろうか。マンガに詳しい竹内オサム同志社大学教授は「王道の展開や魅力的な人物像など普遍的な価値観を盛り込んでいる」と指摘する。激しい人気競争の中、恋愛や友情など万人が興味を持つ要素を取り入れる作品が多い。

さらに「子ども向けでも内面の心理が描けている」(竹内教授)など細部に独創性が発揮され、最新の技術や流行など時代の変化を巧みに反映している。

長期連載漫画は映像化されることが多い。最近は実写映画やテレビドラマの原作として注目を集めており、SF映画「GANTZ」、歴史ドラマ「JIN―仁―」などがヒットした。

今や漫画のジャンルは様々で、大人が読んで楽しめる作品も多い。人気作は海外で翻訳され支持を得ている。「漫画は苦手」という人も、年末年始に手に取ってみてはいかがだろう。

三国志・めぞん一刻…完結した名作も多く

すでに完結した大作漫画でも書店員おすすめの名作は数多くあった。手塚治虫「ブラック・ジャック」(秋田書店)は無免許の天才医師が数々の難病に挑む。人間ドラマに加え、患者と医者の関係など現代に通じる医療問題が見どころだ。横山光輝「三国志」(潮出版社)は中国・三国時代の英雄たちの活躍を描き、軍師や武将などのキャラクターが魅力的で、小説が苦手な子どもも簡単に物語に入り込める。

刺激のある作品が好きなら岩明均「寄生獣」(講談社)。人間に寄生する生物を通じ「人間とは何か」を問いかける哲学的なテーマながら、戦闘シーンなど見応えがあり、娯楽作品としての完成度が高い。恋愛物では高橋留美子の「めぞん一刻」(小学館)だ。主人公の青年とアパートの管理人との恋に加えて、個性的な住人たちとのやりとりも楽しい。



表の見方 数字は選者の評価を点数化 (1)出版社(2)連載開始年(3)単行本の刊行数(4)最新刊の価格(税抜き)
調査の方法 漫画に詳しい書店員に、現在連載が続いており(休載中の作品含む)、単行本で20巻以上刊行している作品の中から「最終回が読みたい大作漫画」を順位を付けて選んでもらった。選者は以下の通り(敬称略、五十音順)
赤坂真実(三省堂書店)▽池本美和(オリオン書房)▽礒道まゆみ(書泉ブックマート)▽太田和成(あゆみBOOKS)▽小池由記(リブロ)▽柴田浩司(ブックス・ルーエ)▽渋谷孝(ブックファースト)▽竹下典宏(まんだらけ)▽徳永あけみ(有隣堂)▽林香里(TSUTAYA)▽日吉雄(まんが王)▽三木雄太(往来堂書店)▽八重田幸子(丸善)

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