歯ブラシ、アンパンマンと人気競う
サンスターが2012年2月に発売した、しまじろうをあしらった幼児向け歯ブラシ「Doクリアこどもハブラシ」がヒットしている。
ベネッセの幼児向け通信教育「こどもちゃれんじ」の教材にサンプルと正しい歯磨きの啓発冊子を同封するキャンペーンを展開したところ、ペンギンのキャラを付けていた従来品に比べて約2倍の売れ行きという。
サンスターのマーケティング担当、柴田泰弘氏は「Doクリアは幼児向けと大人向けを同時購入する消費者が増えた。しまじろうに対する母親の信用がDoクリアのブランド全体に波及してきた」と分析する。ロイヤルティーの料率はやや高めだが、こどもちゃれんじの約120万人の会員と直接コミュニケーションできるため、「広告費用などを考慮すればリーズナブル」とみている。
幼児向け歯ブラシでは、ライオンがアンパンマンでシェア首位を守る。サンスターは09年にポケットモンスターを採用したジョンソン・エンド・ジョンソンにも大きく水をあけられていたが、しまじろう人気でかなり巻き返したようだ。
子ども向け野菜飲料市場を開拓
カゴメの幼児向け野菜飲料「すくすくやさい」のパッケージには、しまじろうとともに「野菜のシルエットクイズ」が付いている。外出先で子どもがぐずったときなどに与える場合も多く、クイズは「しまちゃんが持ってるこの野菜はなんだろうねぇ~」といった母親からの声かけのきっかけになるからだ。
11年9月発売のすくすくやさいの出荷は従来品に比べて約2倍のペースになった。こうした幼児向けパック飲料でもシェア首位は明治の「明治それいけ!アンパンマン」シリーズだが、売れ筋は果汁が多く、甘いもの。すくすくやさいは野菜100%の商品もあり、新市場を開拓した。