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古くからの友人で、海外の金融機関やコンサルタント会社勤務を経て経済評論家としてテレビ、ラジオで活躍、現在「普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話」(扶桑社)が7刷と絶好調の佐藤治彦氏。最近は「海外パックツアー評論家」としても知られるようになった。

生々しい人生模様がぎゅっと凝縮されて浮き立って見えてくる

梶原:「個人でもネットで自由に自分流にアレンジして予約が入れられるこの時代、旅行会社に全てお任せみたいなパック旅行を利用するのは、旅慣れないお年寄りぐらいじゃない?」
佐藤:「私の場合、仕事の旅は、飛行機、ホテル、現地の移動手段など全て自分で手配する個人旅行です。しかし、プライベートは断然パックに限る。だいぶ前、個人旅行でエジプトに出かけたことがありました。ところが途中いろいろトラブって、乗り継ぎの変更だの、現地移動の確保だの、宿の再予約だの、移動中ずっとジタバタしっ放し」
梶原:「(ふむふむ……)」
佐藤:「ようやくピラミッドを前にした時、感激する余裕もなく、すぐに帰りのルート確保のために大わらわ。個人旅行は現地到着が目的化してしまう恐れもあると思ったんです。で、<パック旅行はどうだろう?>と試してみたら、思った以上に快適だった。ガイドさんまでついてますしね」

以来およそ10年。彼は100回を超える海外パックツアーに1人で参加し続けた「意外な成果」をラジオで語ってくれた。

梶原:「結構なお金と貴重な時間をかけるめったにない旅で、一面識もない人たちと一緒にあちこち連れ回されるってどうです? わがままな人、価値観のまるで違う、気の合わない人だっているわけでしょう?」
佐藤:「そこがいいんです! 見ず知らずの人といきなり一つのコミュニティーをつくり(つくらされ)共同生活を送る。1週間前後という期間限定ですが、部屋で寝る数時間以外は移動も観光も食事もほぼ常に初対面の赤の他人と一緒。そこで生まれる良くも悪くも密な関係。対立・葛藤もあれば、共感だって生まれる、こともある。生々しい人生模様がぎゅっと凝縮されて浮き立って見えてくるのがパックツアーの醍醐味。この体験こそが、自分を見つめ直したり、人を見る目を鍛えたり、何よりコミュニケーション能力を確実にアップさせることにつながるのです」

「本当かいな??」と何度も疑問を提示しながらも、しだいに「佐藤節」に引き込まれていくことになる。

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