身も心も温まる 専門家お薦めのホットドリンク
温かい飲み物が恋しい季節。ポカポカとおいしく、栄養たっぷりのホットドリンクは、体も心も温めてくれる。眠る前に落ち着きたいときや、おやつ代わりにもぴったりだ。
暮らしに味付け、栄養もたっぷり
そこで食品メーカーやレシピサイトが厳選したホットドリンクを実際に作り、料理研究家や栄養士、ソムリエら専門家に試飲してもらい、ランキングした。
ノンアルコールタイプでは、ショウガやスパイスを使ったレシピが上位に入った。おいしいだけでなく、冷えに効き、風邪予防の効果も期待できそう。
牛乳を使ったバリエーションも多い。作る際は「牛乳は鍋で温めるとすぐ吹きこぼれるので目を離さない」(島本美由紀さん)のがコツ。全体に甘みがしっかりあるものが多いので、苦手な人は砂糖や練乳を控えめにするとよいだろう。
大人には様々な酒を使ったアレンジも薦めたい。ただし温かいものはアルコールのまわりが早く「1、2杯、楽しむ程度に」(管理栄養士の徳丸美沙さん)。パーティーや寒い夜のお供にじっくり味わおう。
<親子でノンアルコール>
眠れぬ夜 マイルドな癒やし
レシピ(4人分)(1)ショウガを2かけ用意し、皮をこそぎ取り、おろし金ですりおろして汁を絞る。(2)小鍋に牛乳650ミリリットルを入れて温め、市販のミルクココアの素大さじ6を加えて溶かす。(3)火を止めて(1)のショウガ汁とバター10グラムを加えて、余熱でバターが溶けたらカップに注ぐ。
浮かべて崩して 好みの甘さに
レシピ(1人分)(1)アルミホイルの上に好みの分量のマシュマロを並べ、1000ワットのオーブントースターで1~2分、焼き色がつくまで焼く。(2)コーヒーを入れたカップに(1)を浮かべる。
紅茶よりさっぱり 黒糖まろやか
レシピ(1人分)(1)鍋にウーロン茶100ミリリットル、牛乳100ミリリットル、黒糖大さじ1を合わせて火にかける。(2)煮立てて、適量の粗びきコショウ、ナツメグ、シナモンを加える。
きな粉が香ばしい和風ホットミルク。「手軽に作れ、子どもも喜ぶ味」(堀内百合さん)、「牛乳のたんぱく質、カルシウム、ビタミンB2にきな粉のビタミンB1が加わって栄養面に優れたドリンク」(こばたてるみさん)。甘さはコンデンスミルクの量で調整を。▼http://www.meg-snow.com/recipe/detail/3021.html
とろりとしたカスタード風のドリンク。「とても栄養価が高い。疲れた時や食欲低下気味、胃腸が疲れ気味の時にもおすすめ」(こばたさん)。ブランデーやウイスキー、ラム酒などを加えれば洋風卵酒になる。▼http://www.morinagamilk.co.jp/recipe/detail/recipe.php?id=91243
片栗粉を使うことで簡単にとろみをつけられ、芯からあったまる。「ショウガがスキムミルクの風味を消して飲みやすくしている」(宗像伸子さん)、「温かさも長持ち。眠れぬ夜のお供にも、子どものおやつにも最適」(藤原浩さん)。▼http://www.morinagamilk.co.jp/recipe/detail/recipe.php?id=90188
バナナジュースのホット版は「朝食代わりにもなる」(島本さん)の声が多数。「豆乳で作るとあっさりしてさらに飲みやすそう」(徳丸美沙さん)。チョコレートを一粒混ぜ入れてもOK。▼http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1340002611/
<華やぐアルコール>
「チョコレートの山」という名のブランデーを使ったアレンジコーヒー。「ホイップと削ったチョコのトッピングがおしゃれ」(こばたさん)。「ブランデーの芳香とコーヒーの苦み、チョコレートのコクが絶妙に調和」(町田さん)。パーティーや自宅でカフェ気分を楽しみたい時におすすめ。
レシピ(1人分)(1)カップにブランデー20ミリリットルを入れ、深煎りコーヒー150ミリリットルを注ぐ。(2)ホイップクリーム20ミリリットルを浮かべ、削ったチョコレートを載せ棒状の菓子を丸く立てかける。
フランスの冬の定番ホットワイン(vin chaud)。「オレンジやスパイスの味が引き立つ。クリスマスシーズンにぴったり」(吉岡さん)。▼http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1570011730/
ウイスキーと同量のカルピス原液を湯で割り、オレンジの皮をあしらう。濃厚な味わいで「果物を入れてもおいしい」(藤原さん)。飲み過ぎには注意。▼http://www.calpis.co.jp/cafe/cocktails/20039.html
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表の見方 数字は選者の評価を点数化。ドリンク名、レシピの提供元はノンアルコール部門の1位明治、2位UCC、3位サントリー、4位雪印メグミルク、5位・6位森永乳業、7位楽天レシピ。アルコール部門は1位UCC、2位楽天レシピ、3位カルピス。URLはレシピの紹介サイト(記事中のリンクは掲載時のものです)。写真分量は1人分とは限らない。
調査の方法 大手食品メーカーとレシピサイトの計13社に「冬におすすめのホットドリンク」をノンアルコールとアルコール入りで複数推薦してもらい、ノンアルコール15種類とアルコール6種類を実際に作製。専門家が試飲した上で順位を付けた回答を集計した。選者は次の通り(敬称略、五十音順)
安藤修(レストラン「81」チーフソムリエ)▽小菅祥江(クックパッド編集室)▽こばたてるみ(公認スポーツ栄養士)▽島本美由紀(料理研究家)▽徳丸美沙(スタジオ食・管理栄養士)▽藤原浩(食文化研究家)▽堀内百合(フードアナリスト)▽町田えり子(料理研究家/国際中医師)▽宗像伸子(食生活アドバイザー/ヘルスプランニング・ムナカタ主宰)▽山田百香里(フードアナリスト)▽吉岡久夫(ティーコーディネーター)
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