一息つきたいとき お薦めの熱々たい焼き、ベスト10
熱々のたい焼きが恋しい季節になってきた。おなじみの商品だが、生地に工夫を凝らして白く仕上げたものなど、新商品も続々と登場している。複数の店を展開しているか、取り寄せられる商品を対象に専門家に試食してもらい、お薦めを聞いた。
十勝産の小豆使用
「あえて膨らませない皮が老舗のたい焼きらしさを再現している」(君島佐和子さん)、「塩味が程よい庶民的なあん」(金子恵里子さん)、「得をした気分になるほどあんがぎっしり詰まっている」(山本諭さん)。(1)サザエ食品(2)140円(3)www.sazae.co.jp(4)通販なし
一丁焼きで香ばしく
皮に緑茶カテキン配合
塩気がきいた自家製あん
「あんに塩気がきいていて渋いお茶に合う」(藤原さん)、「冷めても食感が良い」(君島さん)。(1)平太郎(2)110円、取り寄せも同額で1枚~(3)www5e.biglobe.ne.jp/~heitaro/index.html(4)通販あり
人形焼きのような食感
「カステラのような卵を感じる生地が独特の食感」(松本学さん)、「小豆の風味がしっかりしたあんで満足感がある」(瀬戸さん)(1)サエキ(2)140円、取り寄せも同額で1枚~(3)www.reinbow.net/(4)通販あり
パリパリとしたクリスピーな薄皮にこだわる。オーバンの直営店と加盟店で全国に約150店ある。「後味の良い一品。上質な豆の食感がある」(藤原さん)。1個120~140円で立地により異なる。通販なし
大阪・八尾が発祥の老舗和菓子店が販売する全長8センチの小ぶりなたい焼き。「さっくりした生地に甘みのあるあんがよくマッチ」(猫井登さん)。通販あり
同社の独自ブランドで2012年から秋冬に限って販売する。2013年は5カ月で200万個以上を販売した。通販なし
地元の十勝産の原材料にこだわった。帯広市にある専門店で、薄い皮にはオーガニックふすまを配合した。通販あり
羽根付き厚めの皮はふっくらした食感であん抜きを注文する人も。通販あり
表の見方 数字は選者の評価を点数にした。店名、商品名、1、2、6、7位は本社所在地、それ以外は本店の所在地。(1)本社、製造元(2)1個の消費税込み価格、店舗で異なる場合も(3)問い合わせ・取り寄せ先URL。頭のhttp://は省略。記事中のリンクは掲載時のものです(4)通販の有無。取り寄せには送料が別途かかる場合も。
皮に個性 家で堪能
たい焼きが生まれたのは明治時代といわれる。庶民の手が届かない高級魚のタイをかたどった金型に生地を流し込んで焼き上げる方法が全国に広がった。試食会では小豆あんの商品に限ったが、変わりあんも人気だ。
小麦粉と砂糖などを合わせた生地でつくる皮は配合や焼き方で「食感、味や全体の印象などの個性が強く出る」(君島佐和子さん)。今回は1位のサザエや2位の鳴門鯛(たい)焼本舗など薄い皮が上位にきた。
ただ、あんの風味が失われるので加熱しすぎは禁物。各店が指示する時間より短めにして温めつつ、よい加減を探ってはいかがだろう。
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調査の方法 複数店舗で取り扱っているか、取り寄せができるたい焼きの中から売れ筋や専門家の推薦などにより20商品を選んだ。専門家に実際に試食して順位付けしてもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。
金子恵里子(製菓実験社社長)▽君島佐和子(「料理通信」編集長)▽下園昌江(お菓子研究家)▽瀬戸理恵子(フードエディター・ライター)▽猫井登(お菓子の歴史研究家)▽平沢省之(平沢製餡所会長)▽藤田雅博(藤田道具代表取締役)▽藤原浩(日本フードアナリスト協会常任理事)▽松本学(ご当地グルメ研究会代表)▽山本諭(菓子ジャーナリスト)
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