コンゴの電気使用率は人口の20%未満。そこに、外国からの投資が集まり「グランド・インガ・ダム計画」というサハラ砂漠以南ではアフリカ史上最大のインフラプロジェクトが進んでいる。これによって世界最大の水力発電ダムが完成すれば、大陸全体に電力を供給できる。インフラが整っていけば、利用可能な農地が増え食糧難は解決に向かうだろう。さらに大陸の中央部という地の利も生きる。コンゴの可能性に最も望みをかけているのは自国民だろうが、アフリカきっての成長株に、目をギラつかせている他国や企業も多そうだと想像がふくらむ。

2組のスリッパ

ちなみに、日本を表す単語は「敬意」である。玄関に来客用のスリッパがあり、トイレに別のスリッパが用意されているのは日本人にはなじみの光景だ。しかし、2組のスリッパは著者にとって驚きだったようである。「ゲストが快適に過ごせることに敬意を払い、家の清潔さと秩序を重んじている」と解説されると、スリッパを使い分ける日本人の感性が改めて誇らしく思われる。

著者は101の価値観から、自分が大切にする5つを選んでみることを勧めているという。その5つが人生の羅針盤となるとのことだ。世界の多様な価値観に触れ、自らの生き方を改めて振り返ってみてはいかがだろうか。

今回の評者 = 川上 瞳
情報工場エディター。大手コンサルティングファームの人事担当を経て、書評ライターとして活動中。臨床心理士、公認心理師でもある。カリフォルニア州立大学卒。

世界を知る101の言葉「単語ひとつ」で国際標準の教養がザックリと身につく

著者 : DR・マンディープ・ライ
出版 : 飛鳥新社
価格 : 1,980 円(税込み)

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