地域で活動する学生が抱える様々な悩み

福島 地域でやっている中での悩みというのは、最初は地域の人は興味本位で僕らの活動を見に来てくれるんですけど、いざ自分がやるという段になると、「じゃあわしはいいわ」という感じで一歩引かれちゃうんです。パソコンを持っていったら逃げられちゃう感じです。

矢田 こういうのは本当に1日にしてならずなので、誠実にリターンを積み重ねるというのが一つの答えだと思うんです。それと、私も地域の活動をやってきて思うのは、人間の集団の中にはいろんな行動様式があるってことです。全員が「パソコン見たい見たい」というおじいちゃんおばあちゃんだったら、それはそれでびびらない? ちょっと抵抗感があって嫌という人もいれば、OKという人もいたり、違いがあるから社会とか集落は成り立っているんですよね。一つ一つ誠実にやっていけば、3年後には変わっていたりすると思います。まあ、ピュアな鈍感力みたいなものって才能の1つだと思うので、そのまま行けばいいと思いますね。あまりくよくよ気にせずに。

高島 私の場合は地域の課題というよりは、地域で学生が活動し続けることに対する課題です。ビジネスモデルを構築して、資金調達の仕組みというのを作って、これから活動を継続させていこうとしている段階なんですけど、仕組みを作ったとしても、それを継続して回していく人材というか、学生が必要で、あとはそれの顧客となってくれる人が必要じゃないですか。学生を継続して巻き込んでいく、人を巻き込む秘訣みたいなことだったりとか、もう一つは学生という立場で信頼されて顧客を得るというところのポイントみたいなものがあったら教えてほしいと思います。

矢田 まず後者から回答します。いまうちのビジネスの中にも学生が立ち上げているものがあるんだけど、学生が立ち上げていますみたいなキャッチコピーは、まったく使っていません。商品やサービスが最高にいいものになっていれば、学生だとかどうだとか、立場はあまり関係ないですよね。それが本当に喜ばれるもので、本当に価値があるものであれば問題ないと思います。

事業について講演する矢田さん

それと、一つ目のほうですけど、私も自分の現場に結構学生さんに入ってもらっていますが、基本は学生がいなくてもビジネスが回る仕組みにしています。資金調達や受注から発送までのオペレーションにかかるところまでは、基本はビジネスのメンバーで固め切っているのね。あくせくして資金調達もやってあれもこれも、あれもこれもみたいなことを期待しちゃうと、学生らしい楽しそうな感じがちょっと減っちゃうので。

横田 私も同じようなことをやっているんだけど、やっぱりどうしても、高島さんはすごく優秀だと思うんだけど、大学1年生にいきなりビジネスモデルを考えろと言っても、なかなかそんなにできる子はいないから、楽しいというところから入らないと続かないので、ちょっとそこらへんは、いつでもまた相談ください。

上田 私も課題が盛りだくさんです。業者さんと付き合うのがすごく難しいです。やっぱりビジネスとなると友だち同士とは全然違うんだなって改めて感じます。それに、やりたいことをバンバンやっていくというよりは、1つのことをちゃんと事業にしていかないとダメだとは思うのですが、選択と集中が難しいです。結局自分の毎日の仕事がECのオペレーションに追われてしまって、全然やりたい企画ができていなかったりとか、これからどうあんばいしていいのか。

矢田 私も、何かやりたいことはいっぱいあるんだけど、ひとつずつやりきっていく派です。商品やサービスの単価をきちんと上げて、受注が入るようにしてから次に着手するようにしています。まず売れる、そして単価も上がる、だから人も雇ってあげられる、結果として私じゃなくても回せるようになっていく、だから次のものに気持ちよく自分も着手できる、という流れが大切なんです。

「やりたい」というのと「実現したい」というのは違って、私は実現したい。中途半端に30点までやるのではなく、1個ちゃんと85点とか90点までやりきって形にしたという経験を持っていると強いです。やり切るという体験は結構大事だと思うよ。転用できるからね。いろいろな事業に。

横田アソシエイツ代表取締役の横田浩一さん

横田 ありがとうございます。今日は学生に参加していただきましたが、オンライン授業を活用して地域でも活躍しているという、最先端だよね。今まではなかなか踏み切れなかったと思うんだけど、オンライン授業のいい点をフル活用して、体験して、それを自分のものにしているというのは、すごいなと思っていて、まずそこから得られるものをぜひ皆さんにシェアしていただきたいと思っていますし、これから働き方も生き方も変わっていくので、いろいろな情報発信をぜひしていってほしいと思います。ありがとうございました。

(文・構成 桜井陽)

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