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ニッキィの大疑問

がんにどう向き合う? 定期検診で発見、治療法は進歩

2019/4/22

――早期発見や予防はどうすればよいですか。

定期検診が早期発見への近道です。国立がん研究センターや主要な大学病院では超音波や磁気共鳴画像装置(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)などの画像診断をまとめて受けられます。最近はがんの見落としが問題になっており、画像を専門家に正確に読み取ってもらえる機関を選ぶのが大切と言えます。

今年からがんゲノム医療も本格化します。がんに関連した遺伝子の異常を調べ、最適な治療薬を見つけ出すというものです。遺伝子の異常が判明しても薬がない場合も多いとみられ、過度の期待は禁物です。

がんの完全な予防法はありませんが、規則正しい生活とバランスのとれた食事は免疫力の維持や治療時の体力回復に役立つと言われます。喫煙はがんの発症との因果関係を示す科学データが多数あり、避けた方がよいでしょう。

――がんでも、通常の社会生活は営めますか。

治療には多くの場合、入院や通院が必要です。吐き気や手足のしびれ、脱毛など薬の副作用もあります。

普段通りに仕事ができなくなり、辞める人も多いのが実情です。しかし、収入の道が絶たれれば経済的な不安は募ります。ベテランソーシャルワーカーは「すぐに退職を決めず、上司と相談してしばらく休職する選択肢も考えてほしい」と勧めています。

多くの患者は再発も心配しながら過ごしており、心のケアが大切です。各地のがんセンターなどの相談窓口を利用するほか、患者団体に連絡をとるのも役立つと思います。

■ちょっとウンチク

患者数増加、高齢化が背景

がんは診断・治療法の進歩にもかかわらず、患者や死者数が増えている。背景の一つに高齢化があるとされる。人口10万人あたりのがんにかかる率は男女ともに50代くらいから増加し、高齢なほど高くなる。70代に入ると男性で2千以上、女性も1千以上になる。

多くのがんは遺伝子のコピーミスや傷が引き金で起きる。異常は若い時にも発生するが、多くは修復・排除される。しかし年齢とともに異常が蓄積し、体力や免疫力が低下するにつれ、がんを食い止められなくなるといわれる。進行の遅いがんの場合には、あえて手術などをしない選択肢もありうる。

(編集委員 安藤淳)

■今回のニッキィ
涌井 久子さん 金融機関勤務。サッカーJリーグ、FC東京を応援する。ホームゲームは夫とスタジアムに足を運ぶ。「日常を忘れて熱中できる。今シーズンこそ悲願のJ1優勝を果たしてほしい」
斎藤 厚子さん 公益法人勤務。エッセーを書き、投稿もする。最近は、初孫に寄せる気持ちや環境保護などを題材にした。「読む人の心に届くように文章を磨き上げる過程が、大変だけど楽しい」

[日本経済新聞夕刊 2019年4月15日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。

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