「バス+移動」の可能性 お客とサービスつくるウィラーの村瀬茂高社長

――料金などもきめ細かく設定しています。

「大学生、入社3年目までのOL、30代のOLでは払える金額、望むサービスが違います。ウィラーのバスは15タイプ。過去の実績からどんな時間に、どのシートのタイプがいくらで売れるのかを見て、年4サイクル、3カ月ごとにすべてダイヤを改正しています」

レストランバスで新たな顧客を取り込む(京都で実施した限定ツアーで)

「30~40代のOLならば午後10時ぐらいに出発したいけど、大学生なら『24時ぎりぎりでいいや』みたいな話で。インフラ的な発想のバスならば『決まったところで勝手に乗れ』でしたが、今は運輸から移動サービスの時代に移っています。お客様から選ばれるように、お客様と一緒にサービスを創る時代でしょう」

事故防止狙い運転手に装置

――高速バスは一時安全問題が取り沙汰されました。安全はどこまで追求できるのでしょうか。

「安全対策に取り組んでいるだけでは伝わりません。まずは予防。運転手全員、耳にプラグのような装置を付けてもらい、血流を常時把握しています。眠気や疲れを検知して、一定の数値を超えると運行管理の部署でブザーが鳴ります。運転中、あがったり、下がったりするストレスのかかりやすい場所を回避するなど、対応しています」

――ぶつけられる不可抗力のケースもあります。渋滞もそうですね。

「等速で走るとか、ぶつけられないような予防運転という教育もあります。ぶつけられたときの代車も用意しています。渋滞について事故は予測できませんが、気象については全国各地で分刻みの変化を予測するシステムを導入して、運転前に事前説明もします」

「例えば東京・大崎から成田空港へのバスは遅延率ゼロです。渋滞データから割り出してダイヤを組んだからです」

――海外ではこれからシェアリングサービスを始めます。

「ベトナムと台湾に合弁会社を作りました。スマートフォンなどを使い、同乗者が集うような新しい交通サービスを台湾や東南アジアの6カ国・地域でやろうと考えています。日本では法的に難しいですが、待っていては手遅れなので先行しようというわけです」

ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
出世ナビ記事アーカイブ一覧
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
出世ナビ記事アーカイブ一覧