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暮らしを変えた立役者

洋食店、自己流経営で出足散々 卒論と二足のわらじ 「サイゼリヤ」創業者 正垣泰彦氏(4)

2018/11/16

イタリア料理店になった現在のサイゼリヤ

イタリア料理店「サイゼリヤ」を創業した正垣泰彦(しょうがき・やすひこ)氏の「暮らしを変えた立役者」。第4回では見よう見まねで最初の店を開いた当時を回想します。

◇  ◇  ◇

「レストランをやらせたい人がいるんだけど、いい所はない?」

商売をやることに決めた後、父親に相談することにしました。

「まさかおまえがやるんじゃないだろうな……」。疑われましたが、「もちろん違う。僕は学校で勉強する」と首を振りました。「なら八幡に知っている店がある。それを買い取ってやる」

しめた、うまくいった。でも困ったぞ。「卒論だけはやりたいのに、九州の八幡じゃあ学校に行けないじゃないか」。よくよく聞けば何のことはない。千葉にある本八幡の早とちりでした。

■まさかの悪立地、自分で調理

父親に言われた住所をもとに駅前から商店街を歩きましたが、どんどんにぎわう中心街から遠ざかる。たどり着いたのは商店街のはずれ。

「まさか……、ここがお店……」

1階は八百屋。青果がせり出してきそうな八百屋のすぐ横に、2階に向かう階段の狭い入り口があった。フルーツパーラーでした。

2階に踏み入れると、メニューのサンプルなどが放置されたまま。潰れそうでどうしようもなく、評判はぼろぼろでした。「こんな状況ではとてもじゃないけど給料は支払えないな」。渋谷食堂から辞めてくる従業員らに任せたままにせず、私も厨房に入ることにしました。

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