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ニッキィの大疑問

日本が安全だから? キャッシュレスが進まないワケ

2018/10/22

背景にあるのは現金志向の強さです。日本は世界的にみて、銀行の店舗数もATMの設置数も非常に多く現金が簡単に手に入りますし、治安も良好なので、安心して現金を持ち運びできます。経済規模(名目国内総生産)に対する現金流通残高の比率は20%程度と突出して高水準です。

――なぜキャッシュレス化が必要なのですか。

3つ理由が挙げられます。1つ目はインバウンド(訪日観光客)対応のためです。多数を占める中国や韓国からの観光客は自国でキャッシュレスに慣れ親しんでいるため、現金でしか買い物できないとなると諦めてしまい、商機を失いかねません。政府が「25年に40%」という目標を掲げるのも、大阪開催を目指す2025年国際博覧会(万博)を意識しています。

第2に現金貯蔵や輸送のコストを削るためです。日本中に設置されているATMには現金輸送車で現金を運んでいます。そうした関連費用は年1兆~2兆円に達します。今後一段と労働力不足が進む中で現金の取り扱いにかかる人手を減らすことが課題です。

第3に金融イノベーション(革新)を進める狙いです。商品やサービスを購入した際のお金の流れをビッグデータとして活用できれば、ビジネスチャンスにつながります。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックという新ビジネスです。現金支払いでは基本的にデータとして残らないし、電子マネーは少額決済に限られます。データが蓄積しない現金社会はフィンテック企業の育成に障害です。

――政府はどんな対策を検討しているのですか。

QRコードを使った決済基盤を提供する事業者に補助金を出したり、中小の小売店には決済額に応じて時限的な税制優遇をしたりすることを考えています。また19年10月に予定する消費税率引き上げに合わせ、中小の小売店での商品購入時にキャッシュレス決済をした消費者に、購入額の2%分をポイントで還元することも検討しています。

「25年に40%」という目標を半ば強引に達成するには、国の支援が不可欠です。実際、韓国ではクレジットカードを使うと所得控除の対象になるという利用促進政策をとったことが追い風となりました。

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