ライフコラム

ニッキィの大疑問

豪雨・猛暑、温暖化と関係? 可能性大だが、対策難航

2018/10/8

――日本の対応はどうなの?

パリ協定の目標達成に向けた政府の動きは鈍く、ようやく8月に首相の下に「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略策定に向けた懇談会」が設置されました。来年の20カ国・地域(G20)首脳会議までに長期戦略をまとめる方針です。

日本は水素エネルギー利用や高性能蓄電池の開発などイノベーションを重視します。ただ、国際的には温暖化ガスの排出が多い石炭火力発電を重視している点などが問題視されています。温暖化対策でリーダーシップを期待されているとは言い難い状況です。

一方で、民間の動きは活発になってきました。国際イニシアチブ「RE100」に参加し、事業用エネルギーを全て再生可能エネルギーで賄うと宣言した日本企業は10社を超え、さらに増えそうです。石炭火力関連の投資を控える金融機関もあり、今後の政策に影響を与えそうです。

■ちょっとウンチク

ガス削減、米では17州結束

パリ協定からの離脱を決めたトランプ米大統領は温暖化ガスの排出規制を相次ぎ縮小・撤回している。しかしカリフォルニアやニューヨークなどの州政府は結束し、排出削減に拍車をかける。米国気候同盟に参加する17州を合わせると米国内総生産(GDP)の半分近い経済規模。温暖化ガスは2015年に05年比で約15%減り全米の約10%減より速いペースだ。

日本も東京都や横浜市など先進的な温暖化対策を試みる自治体が増えつつある。7月には100を超える自治体、企業、NGOなどが組んで気候変動イニシアティブを発足させるなど草の根の動きが注目される。

(編集委員 安藤淳)

■今回のニッキィ
海老沢 亜希子さん エネルギー関連会社勤務。美術鑑賞が趣味で、秋にムンクの名画「叫び」が来日するのを心待ちにしている。ほかにも注目の美術展が多く、「しばらく個人的に忙しくなりそう」
内田 厚子さん 社会保障教育講師。医療や年金など社会保障に関するテキストを作成中で、複雑な制度を分かりやすく説明するのに苦心している。「区切りがついたら海外旅行に出かけたいですね」

[日本経済新聞夕刊 2018年10月1日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜更新です。

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