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豪雨・猛暑、温暖化と関係? 可能性大だが、対策難航

2018/10/8

西日本を襲った豪雨で冠水した市街地(7月、岡山県倉敷市真備町)

 2018年の夏は台風に豪雨、猛暑と本当に大変でした。こうした異常気象が続くと、ふと思い浮かぶのは、地球温暖化と何か関係があるのかということ。そもそも温暖化対策って進んでいるの?

 地球温暖化問題について、内田厚子さん(68)と海老沢亜希子さん(32)が安藤淳編集委員に話を聞いた。

――18年夏の異常気象は、温暖化と関係があるの?

 専門家が「異常気象の連鎖が起きた」と話すように、7月の西日本豪雨では広い範囲で長時間、大量の雨が降り、死者・行方不明者は200人を超えました。また、厳しい猛暑で気温が40度以上になる日が続出しました。6~8月に台風が日本に12個接近または上陸し、平年の年間合計数を上回りました。9月に非常に強い勢力で上陸した21号は、関西国際空港の浸水など大きな被害をもたらしました。

 豪雨や猛暑など短期の現象を、数十年~100年の長期の気候変化である温暖化と単純には結びつけられません。ですが、温暖化が一因にはなっていると言ってよいでしょう。たとえば、気温も海水温も高めの傾向が続いていれば、台風は21号のように勢力を弱めず日本に接近しやすくなると考えられます。

 西日本豪雨は、南海上から日本に大量に吹き込んだ暖かく湿った空気が原因で起きました。温暖化が進めば、こうしたことが起きる可能性は高まるとみられます。何十年も前に比べ、猛暑や豪雨の発生確率が高まっているという研究報告がいくつもあります。

――気温がさらに上昇すると何が起きるの?

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)も指摘しているように、温暖化が進むと気温や降水量の振れ幅が大きくなり、「極端気象」が増えると予想されます。また、気温の上昇は高緯度ほど顕著で、北極や南極の氷が解けます。すると海水の塩分濃度の分布が変わって海流に影響し、地球規模で気候を変えるきっかけともなります。

――国際社会の温暖化対策はどうなっているの?

 IPCCは工業化(産業革命)前の19世紀後半からの地球の平均気温の上昇が2度以上になると、深刻な結果を招くと指摘しました。これが2015年に合意された「パリ協定」に反映されました。気温上昇を2度より十分低く抑え、1.5度以内にするよう努力する目標を定めました。達成のため、今世紀後半に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするとしています。

 パリ協定は16年に発効し、日本を含む約180カ国・地域が批准しています。参加国・地域の自主的な削減目標を積み上げて、世界の排出量を減らすしくみです。ところが自主目標は基準がばらばらで、削減量の測定や確認の方法も定まっていません。

 そこで、12月にポーランドで開催される国連の会議(COP24)で、詳細な決まり事をまとめた「ルールブック」を完成させる計画です。パリ協定は20年に始まるので、残された時間はわずかです。しかし9月にタイで開いた準備会合では先進国や途上国の立場の違いが表面化し、収拾がつきませんでした。

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