N
NIKKEI STYLE キャリア
暮らしを変えた立役者

2018/2/9

暮らしを変えた立役者

料理ができあがると「おい、早く持って行け」とののしる。こんなことをやっていては到底日本一なんかにはなれない。そこで食料品店時代からの従業員を調理の修業に出し、コック総入れ替えの準備を始めた。

1年たつと、スキルを身につけ、厨房に入ることができた。あとはこちらのペースだ。コックたちの意見にノーと言えば、自然と辞めていく。逆に居残るメンバーもいたが、最終的に古株のコックたちは全員いなくなった。

もっともそれぐらいでは付け焼き刃にすぎない。もっとおいしい料理を出すにはどうすればいいか悩んでいると、三井グループの会員制クラブ「三井倶楽部」の料理長の番場善勝さんを紹介された。根本的に調理を作り直さないと成功は望めない。何とか来てもらいたいと懇願したが、なかなか色よい返事は来ない。

交渉が続く中、三井倶楽部の支配人と懇意になった。レストランの業界誌「月刊食堂」ですかいらーくの記事を読み、興味を持ってくれたらしい。支配人は「土日でいいから手伝ってくれないかと頼んでみたら」と助言してくれた。

73年(昭和48)~74年(49年)だろうか。番場さんに日曜日に非常勤ですかいらーくを見てもらうことになった。

[日経MJ(流通新聞)2016年8月12日付]

※「暮らしを変えた立役者」は金曜更新です。

ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら