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私の課長時代

「ずさんだ」 パイロットの訓練計画に厳しいツッコミ ANAホールディングス社長 片野坂真哉氏(上)

2017/11/19

■ANAホールディングスの片野坂真哉社長(62)は損害保険会社やテレビ局など幅広く就職活動した。

 全日本空輸に決めた理由は人事部の担当者の柔らかな人柄が印象的で、それが気に入ったためでした。

 最初の配属は大阪支店の総務でした。「ご用聞き」として支店内の様々な部署を歩き回りました。健康診断を受けない社員を受けるように説得したり、オフィスの電灯交換を手配したりする毎日です。色々な先輩と知り合い、飲みに連れて行ってもらいました。

■1992年、乗員計画課で課長級の主席部員に就く。

かたのざか・しんや 1979年(昭54年)東大法卒、全日本空輸入社。経営企画や人事、マーケティングを経験し2009年取締役。15年から現職

 パイロットの訓練計画を立てる仕事でした。経営企画が立てた旅客機の導入計画に合わせ、誰にどのタイミングでどういった訓練を施すかというプランを数年先まで練ります。副操縦士から機長への昇格なども織り込みます。当時2500人もいたパイロット一人ひとりについて、日々の乗務時間を加味して計算しなければなりません。

 こうした計算はかつて手作業でこなしていましたが、当時はまだコンピューターの導入期で、使い勝手は悪かったです。条件を入力してソフトウエアで3時間かけて自動計算。はじき出されたシミュレーション結果をみると、ある機種はパイロットが余っていて他方では不足、という失敗を一晩中繰り返したこともあります。

■立案した計画を実行するためにはパイロットとの折衝が必要だった。

 できあがった計画をパイロットに説明すると厳しい突っ込みが入ります。例えば、機種の移行訓練は全員が最短期間で完了するわけではありません。技量習得の進行速度には個人差があり、失敗率として表れます。この失敗率の想定が楽観的過ぎると「ずさんだ」と怒られるのです。

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