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食の豆知識

赤身の和牛をおいしく食べる 短角牛の選び方、調理法

2017/7/18

 高級肉の代名詞ともいえる「和牛」。びっしりと細かい脂肪が入った「霜降り」が高い人気を集めてきたが、近年、高齢化、健康志向に沿うかのように、赤身肉の人気が高まってきている。特に注目されているのが「短角牛」だ。

 和牛とは、明治時代以前から日本で飼われていた在来種をもとに交配・改良した食用の家畜牛で、主に黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種がある。

 その中で最も生産量が多いのが黒毛和牛で、日本全国で飼育され、但馬牛や神戸牛、松阪牛など、人気銘柄の多くが黒毛和牛だ。

「サシ」がびっしりと入った黒毛和牛の霜降り肉=PIXTA

 近畿、中国地方をルーツに持つ使役牛で、明治時代に改良され、昭和に入ってから日本固有の肉用種に認定された。脂の融点が低く、赤身部分にも細かな霜降りがあるため、口の中でとろけるような脂の風味と軟らかな食感が特徴だ。

 一方短角牛は、赤身が特徴。霜降りが少ないにもかかわらず、風味は豊かだ。東北地方の使役牛、南部牛をベースにショートホーン(短角)種を交配して作られた。

短角牛は赤身の部分と脂とがはっきりと分かれている

 赤身の肉用種というと、全身筋肉質の「マッチョ」な牛を想像しがちだが、必ずしもそうではない。赤身部分に脂肪が交雑しにくい、つまり赤身と脂肪がしっかり分かれている肉、というと分かりやすいだろう。下処理段階で脂肪をそぎ落として食用にされる。

 ちなみに「A5」などの牛肉の格付けは、食肉処理の際の肉の歩留まり率の高さ(ABCのうち、最も歩留まりのいい肉がA)と、脂肪の色や質と霜降り具合、肉全体の色合い、しまり具合(1~5のうち、最も霜降りが多くて色つやが良く、しまりのいい肉が5)で決まる。うまみ成分の含有量は、等級の基準にはなっていない。

赤身ながらうまみが豊かな短角牛

 そのため、脂身をそぎ落とすため肉の歩留まり率が低く、霜降りも少ない短角牛は、そもそも等級が高くなりにくい。短角牛など赤身肉は、等級からだけでは、味の良しあしを判断しにくいのだ。

 では、短角牛など赤身が売り物のブランド肉を選ぶポイントはどこにあるのか? 短角牛の地元・岩手県岩手町にある精肉店「肉のふがね」で話を聞いた。

上が短角牛の脂、やや黄色がかっている 下の黒毛和牛の脂は白っぽい

 最もシンプルな見分け方は「肉の色」だ。赤身肉は、その名の通り、肉の赤さが鮮やかなものほどおいしいという。逆に霜降り肉は、やや白みがかったものがおいしいのだそうだ。また、霜降りの脂の「白い筋」は細い方がベターとのこと。

 そして脂肪の色。短角牛のような赤身がおいしい肉は、脂肪の融点が高く、やや黄色みがあるという。一方、霜降り肉はより白い脂身がおいしさの基準だという。

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