喫茶店で次々上がる歓声 笑顔生むサプライズの秘密

喫茶店であれば、おいしいメニューを用意する、きれいな内装を工夫する、気持ちよい接客を心がける……。これらへ向けて努力するのが商売の正攻法です。しかし、いまや正攻法だけではなかなか厳しい喫茶店という商売、あちこちで個人経営のお店が姿を消しています。

しかもこの「珈琲屋OB」、どちらかというと不便な場所にあるのです。黙っていてはお客さんに来てもらいにくい立地。集客という意味では、都会の一等地と比べて圧倒的に不利な場所です。

でも、商売の「不利」は、見方を変えれば「有利」ともいえます。不利と思うのは自分が一方向からしか見ていないからで、タテ・ヨコ・ナナメと見る角度を変えれば、全く違った姿に見えることがあります。客が来ない「不利な立地」は、見方を変えれば都会よりも「場所代が安い」有利な立地であるわけです。「場所代が安い」ということは、そこで浮いた分を他のコストに「回す」ことができます。

「珈琲屋OB」は見ただけで歓声があがる「大きな器」で飲み物を提供しています。材料費は増えるものの、口コミによってお客さんを「わざわざやって来させる」という効果があります。これは孫子のいう「奇を以て勝つ」の戦法です。

ビジネスにおいてもスポーツにおいても「まさか」を相手に感じさせることが肝要です。「まさか」の奇襲を自分で食らっていては勝負になりません。誕生日のサプライズは「やられた」と喜んでもいいですが、勝負ごとにおいて奇襲を食らうと勝利が遠のきます。

なぜなら奇襲を食らうと自分のペースを崩され、いつもの実力を発揮できないからです。だからこそ孫子の兵法は、「正を以て合し、奇を以て勝つ」べしと教えているのでしょう。

意表を突き、笑顔を引き出す

この点、多くの日本企業は「正を以て合し、正を以て勝つ」とばかり、最初から最後まで正攻法一辺倒であることが多いように思います。戦争でもビジネスでも、正攻法だけで勝てるならそれはそれで問題ありません。問題はライバルが強すぎて勝てそうにない場合、地理的な不利があって動きにくい場合など、「正攻法では勝てそうにない」場合です。このような場合こそ、いつもの正攻法とは違った奇襲を工夫すべきです。

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