「理想のイクメン像」が男を苦しめる? 男性学最前線
気になる男性学!(1)
「男性学」をご存じでしょうか? ウーマン・リブやフェミニズムが女性の視点から男女同権を追求してきたのに対し、男性学とは男性にフォーカスし、男性が抱える生きづらさをとらえ男性を解放しようとする学問だといいます。
専業主婦らが主に負担していた家事や育児の一部を男性も担うべきといった考え方が広がり、「イクメン」といった言葉も一般的になってきました。こうしたなか、男性学の第一人者、大正大学の田中俊之准教授は「従来通り一家の大黒柱としてフルタイムで働き、家事も育児もこなしてください、と求めてしまうと男性にとってはしんどい」と指摘します。
「働き方改革」が叫ばれ、日本の産業界で長時間労働を是正しようという時代の流れとは裏腹に「毎日定時で退社し、有給休暇もふんだんに取得し、育休も1年取ったというお父さんがいたら、周りは心配するのが現状」と田中准教授は話します。出世も育児も家事も両立しようとしてパンクしてしまったり、夫婦間での衝突を招いてしまったり――。そんな男性があなたの身の回りにもいませんか?
男性ゆえの生きづらさの正体とは何なのか。大正大学の田中俊之准教授に崔真淑が聞きました。
気になる世界経済、日本の景気の行方はどうなる? 経済を動かすカギとは? 日経CNBCコメンテーターの崔真淑が取材する番組「SAIが行く!~ウーマンエコノミストの気になる今!~」のリポートをお届けします。毎週木曜日掲載。
マクロエコノミスト。日経CNBCコメンテーター。GOOD NEWS AND COMPANIES代表。1983年生まれ。神戸大学経済学部、一橋大学大学院(ICS)卒業。大和証券SMBC金融証券研究所を経て、2012年に独立。経済学を軸にニュース・資本市場解説を行う。
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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