がんづき、まめばり、焼きとりパン…東北のご当地パン
珍パン迷パンご当地パン(4)

目を八戸に転じよう。
東北の太平洋側に「がんづき」というご当地蒸しパンが存在することがわかった。

「まめばり」。いわゆる豆パンです。しかし、この「まめばり」は入っている豆の数が異常に多いのです。「ばり」は方言で、「ばっかり」という意味なので、「豆ばっかり」ということなのでしょう。
「がんづき」。こちらは、蒸しパンです。
「いちご煮パン」。これは、いちごジャムパンではありません。八戸の郷土料理であるウニとアワビの潮汁「いちご煮」をパン生地に混ぜたパンです。八戸が進めてきた食文化創造事業の中で、新郷土料理として開発されたメニューのひとつ。しかし、現在、市販されているかどうかは不明(エセ八戸人さん)

自家製郷土食由来ですので材料の子細は色々。最近では牛乳、卵、ハチミツの追加やベーキングパウダーの使用など進化してるみたいです。
それとこれの亜種?で味噌味を基本とする「味噌パン」は東北では駅のキオスクで売ってるポピュラーな物だと記憶してます(はんざわさん)

「味噌パン」についてはこれまで出そうで出なかったが、ついに出た。いつどこでだったか思い出せないけれど、確かに味噌パンを食べた記憶がある。おいしかったぞ。

ここでデスク乱入 三林京子パンの築地木村家には「味噌あんパン」がありました。
さて、本当だったら事件の漬物系パン。続報が来た。

あまりのオソロシサに買うことはなかったですが、どこのメーカーが作っているんだと見てみたら、案の定名古屋のメーカーでした……という話を仲間内でしていたら「滋賀で見たことあるよ」とのことでしたが、未確認であります(みなみ@神奈川さん)
その滋賀県の物件についてのメール。


私はこのように漬物がパンと結託していることを全く知らなかった。ましてたくあんとマヨが手を組んでいることなど想像もしていなかった。滋賀県の方で詳しいことをご存じの方はぜひメールを。できれば画像も見たいものである。
先週の島野さんのリストにあった「あなごパン」に関連して。

恥ずかしながら「しゃこパン」は拙著『食品サンプル観察学序説』に登場している。写真を探したら見つかった。これです。真ん中の丸いのがしゃこ。
ミルフォードさんが近所のパン屋さんを観察してくださった。そこにあった「コッペ付食コーナー」。


こういう手間暇はかかるがフェイス・トゥー・フェイスの販売形態は実に魅力がある。商店街を活性化するには、このような店をたくさん作ればいいような気がするくらい。
頭脳パンについてのメールを「こばりん」さん、「アングレ」さん、「青森市・かま」さん、「ジョンソン 恵」さんからいただいた。
「矢作ちかぶー」さんからのご質問に対するお答え。

ちなみに、白あんなどに使われるインゲン豆はharicots blancs、エンドウ豆のことはpois、グリーンピースはpois vertsというみたいです(東京在住:ネコの母さん)
だそうである。アリコベールというパンはつまりサヤインゲンを使ったパンのこと? 使ってなくても強引にそう呼んでいる?

「なかむらさくら」さんからメールをいただいた。「長崎のトルコライスってどうしてトルコライスというの?」
トルコのピラウ(ピラフ)がヒントになった料理だから。「レストラン トルコ」の特別メニューが最初だったから。ピラフをアナトリア高原、トンカツをタウルス山脈、スパをエーゲ海の海岸線に見立てたから。三色旗の「トリコロール」から来ている。
このように諸説あるが定説はない。以上。

いけずな京女さんから「かにパン」の画像。同僚が「学生時代の主食だった」と言っていた。
栃木のカズボボさんからは「マグロの刺し身入りサンド」を食べたことがあるとのメール。17年ほど前の機内食。JALかKALであったそうな。
町田市の武蔵野散人さんから「20年ほど前、アムステルダムの屋台でウナギの白蒸しをバゲットで挟んだ『ウナギサンド』を買って食べた。ウナギはやはり蒲焼きが一番と思った」そうである。

島野さんから江戸前サンドを出す店についての詳報。「本業はすし屋さんです。ほとんど冗談みたいな物ばかり置いてます。『グラタン風マグロちらし』とか、『ピザ風ミックス寿司』とか。現在、お店があるかどうか不明です」とのこと。
奈良の山内さんから「えびパンはミナミの『たこ坊』がうまい」との情報。

「学生時代、神戸労災病院近くのパン屋で塩昆布をのせたあんパンを売っていた。母が『ぜんざいからヒントをもらいはったんやろか』と言いながらよろこんで食べていた」というのはちりとてちんさん。
♪み~ん~な~しぃってる~…パーンといったらトラヤのパン!

NAKAMURAさんによると、30代以上の新潟県民ならみんな知っているCMソングである。村上市の「トラヤのパン」。この店の「せんべいパン」は「細長い生地をぐるぐる巻いて薄い皿状にして、グラニュー糖を全面にまぶして焼いたもの。バターなのか何なのか油の味もして、周りはカリッと中はふんわり、微妙な歯触り」だった。
ロバのパンと移動式メロンパン専門カーは当サイト既報。すいませんね。

現時点でVOTE項目が浮かんでいない。大丈夫かなあ。まあ何とかなるでしょう。
札幌自主オフ会は店も決まった。北海道に住む大学の同級生も来てくれる。デスクは魚の「八角」が食べられるところという一点に絞って店を探したらしい。そんなにおいしいの、八角って。
デスク断言 おいしい! 食えば分かる。ねっ、タイチョー。
次回は札幌オフ会報告をお読みいただくことになるだろう。その次はデスクによる京都臭いもんオフ会リポートかな?
(特任編集委員 野瀬泰申)
[本稿は2000年11月から2010年3月まで掲載した「食べ物 新日本奇行」を基にしています]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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