「とと姉ちゃん」も火だるま、ネットの罵詈雑言の裏側

Yahoo!テレビのコメントに仰天!

日経BPネットの人気コラム「職場を生き抜け!」の著者、吉田典史さんから暑中見舞いのはがきをいただいた。吉田さんとはかつて、私が5年近くやっていた「梶原放送局」という名前のニコ生・ユーストリーム番組に出ていただいたことがある。はがきでお返事を出すのももどかしく、失礼を顧みず、いきなり電話してしまった。

「ああ、お久しぶりです!」「どうもどうも」というところから、徐々に話は「あの問題」へと移ることに……。その「雑談」のあらましをここに記すことにした。

切り出したのは私の方だ。「面倒臭い話題」に吉田さんは実にていねいにお付き合いくださった。

NHK連続ドラマ「とと姉ちゃん」には、毎日数百を超える「熱い投稿」が寄せられていると知ったのは、先月7月初旬のことだった。

ここ数年、深夜の1時、2時に寝床に入り、タブレットで朝ドラを見ながら心地よく入眠する習慣の私は、「マッサン」「あさが来た」と同様、「とと姉ちゃん」を見る一時をとても大事にしている。1日を終える「儀式」ともいえる。

21%台からスタートした視聴率も、現在は23~24%台と上り調子で、近年放送された他の朝ドラに引けを取らず人気上々なのは何よりだ。宝塚ファンとして、劇場で華麗な姿を何度も拝見していた大地真央さんの「若々しいおばあちゃま姿」に出会えたことも幸せだった。もちろん常子たち姉妹がけなげに困難を乗り越え、起業する姿をワクワク楽しんでいた。

そんなノーテンキなオヤジ(私)は、ある時ネット上に「Yahoo!テレビ みんなの感想」を発見。「みなさんはどんなふうにご覧か?」と読み始めて仰天した!

「見てはいけないものを見た」ような恐ろしい気分に

・「こんな駄作、見る奴の気がしれない!」(同意数十件)

・「常子は常識知らずでわざとらしく、見苦しい」(同意数十件)

・「凡庸で恥知らずなストーリー展開、制作者はどこまで視聴者をバカにすれば済むのだ」(同意数十件)

・「かつての恩師が六畳一間の借家で貧乏暮らししているところへ、化粧バッチリで勝ち誇ったように華美な姿で出かけていく常子は無神経、しかも部屋に上がるときに靴をキチンと並べることもせず、その上なんと……」(コメントはイメージです。ご自身で確認ください)

PIXTA

どこか「見てはいけないものを見た」ような恐ろしい気分にさせられた……。

吉田典史:「ハハハ(笑)、梶原さんは、NHKの朝ドラというと『おしん』が浮かんでくる世代ですよね」
梶原:「おっしゃる通り! 死んだ両親との話題はもっぱらおしんだった……うちの親も貧しかったからなあ……(グスン)」
吉田:「あの頃の朝ドラは、ブラウン管の中で演じられる苦労を見て一緒に泣くのが一般的な視聴者」
梶原:「そうでした!」
吉田:「今の視聴者は、演じられるそのままを『見る側』の立場で楽しむ人ばかりでなく、自分も制作スタッフの一員として『参加するぐらいの感覚で見る人』もいる。制作者の一員なら、起用する役者にダメ出しもするし、台本にも注文をつける。自分がダメだと思うものを見逃すのはむしろ不誠実だという感覚もあるんじゃないか、って考えたらどうですか?」
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