春に食べたいイチゴスイーツ
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甘みと酸味が口いっぱいに広がるイチゴ。食べごろを迎えたこの時期には、イチゴを使った菓子も数多く出回る。全国の取り寄せできる商品の中から、専門家におすすめを選んでもらったところ、アイスケーキからロールケーキ、パイ、ラスク、大福まで多彩なイチゴスイーツが並んだ。
1位は、横浜市郊外にある人気洋菓子店、ベルグの4月の「アントルメ・グラッセ ストロベリーショートケーキ」。アントルメ・グラッセはフランス語で「冷たい菓子」という意味。見た目はショートケーキだが、アイスクリームケーキで、冷凍イチゴにバニラやイチゴ味のアイスクリームを合わせた。「シャリッとしたイチゴとアイスクリームの口溶け」(並木麻輝子さん)がクセになる。
創業21年になる同店が、この商品を始めたのは3年前。すぐ看板商品に育ち、イチゴのほか、抹茶やチョコなど約10種類のアントルメ・グラッセをそろえる。「ホームパーティーや誕生日にもおすすめ」(下園昌江さん)
2位はパティスリー銀座千疋屋(東京都中央区)の「銀座ロール~苺~」。果物店の菓子部門だけに「イチゴ本来の味が楽しめる」(山本諭さん)。外側にイチゴ味のクリームを塗ったほか、スポンジにも酸味のあるフランボワーズ(木イチゴ)を加えるなど「随所に工夫がちりばめられている」(平岩理緒さん)。
ロールケーキでは9位にエコール・クリオロ(東京都豊島区)「ルレ・オ・フレーズわらび」も入った。フランス人シェフが考えたワラビもちとイチゴのユニークな組み合わせが人気だ。
3位と5位はチョコレート菓子。3位の六花亭(北海道帯広市)「ストロベリーチョコ ホワイト」は凍結乾燥したイチゴをホワイトチョコで覆った。完熟イチゴのみを使い素材にもこだわる。「スナック感覚でいつでもどこでも気軽に食べられる」(下園さん)
5位のガトー・ド・ボワ(奈良市)「ココット フレーズ」は生チョコ。「通常の生チョコよりもさらになめらか」(藤原浩さん)で、スプーンですくって口に含むと「まったりとろける」(多田千香子さん)。「陶器に入り、金色のスプーンが付くなど高級感が贈り物に向く」(藤原さん)
4位のフランス菓子16区(福岡市)の「キュイッソン フレーズ」はパイ。表面が隠れるほどイチゴをのせ、イチゴジャムやドライイチゴなども使い「凝縮したイチゴの香りとうまみが口中に広がる」(並木さん)。
ラスクも6位にドミニク・サブロン(東京都港区)の「ラスク・ド・フレーズ」がランクインした。パン専門店だけに「ラスクの材料のパンが本当に美味」(色井香さん)。
7位のオ・プティ・マタン(横浜市)の「タルト・クリーム・フレーズ」は「とろとろのクリームとイチゴの酸味がおいしい」(神谷千佳代さん)。8位、菓子工房フラノデリス(北海道富良野市)の「苺プリン」は「下層のまろやかな牛乳プリンと上層のイチゴムースのハーモニーがすばらしい」(清水好夫さん)。
和菓子で健闘したのは10位、日の出楼(徳島市)の「ももいちご大福」。江戸後期に創業した老舗菓子店の大福は大きさが売り。「引き立て役の薄く包んだ粒あんもいい」(多田さん)
10位以内に入らなかったものの、マシュマロではパティスリー・ドゥ・シェフ・フジウ(東京都日野市)の「ギモーヴ フレーズ」、クッキーではやきがしや シュシュクル(東京都世田谷区)の「いちごちゃん」を推す声があった。
消費期限の関係で商品によっては配送できない地域もあり、2位は沖縄、7位は北海道と四国、九州・沖縄、9位は北海道と九州・沖縄、10位は北海道、東北、沖縄などが対象外。また、1、3位以外は季節限定品。3月1日発売の8位を除くと既に販売中で、販売期間は10位は3月中旬、5、9位は3月末、2、6、7位は4月末、4位は5月初め、8位は5月末まで。
神谷千佳代(「スイートネットワーク」代表)▽色井香(「食」のクリエーター集団・g-chef代表)▽清水好夫(「スイーツ番長・男のスイーツブログ」主宰)▽下井美奈子(オールアバウト洋菓子ガイド)▽下園昌江(お菓子研究家)▽多田千香子(「おやつ新報へ、ようこそ。」著者)▽並木麻輝子(料理ジャーナリスト)▽平岩理緒(「幸せのケーキ共和国」主宰)▽藤原浩(日本フードアナリスト協会スーパーバイザー)▽三坂美代子(「関西スイーツ.COM」代表)▽山本諭(菓子ジャーナリスト)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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