一方で、これまで言われていたように、BE:FIRSTにとって「THE FIRST」での課題曲からデビュー曲の『Gifted.』までが一連のストーリーである。以降、彼らはここから新たなステップを踏み出す。この『~FINAL』を機に、彼らに課せられるのは、新たな覚悟と責任だとSKY-HIは語る。
「BE:FIRSTは、このピリオドによって、今後、背負う責任はどんどん増えていくことになるでしょう。もし彼らが今のまま活動を続けた場合、デメリットが生じてくるんです。それは、彼ら自身が『オーディションの延長線上にあるグループ』と今後も捉えられ続けてしまうことが1つ。つまり、見ている側も本人たちも、オーディション時のアマチュアの段階を引きずってしまうことです。
彼らも、さほど遠からず『新人』と呼ばれなくなる日が来ます。音楽業界には新しいボーイズグループがどんどん出てきますし、BMSGにだって新しいグループを作るなかで、きっと新しいメンバーも入ってくる。彼らは先輩という立場になります。そのときに、BE:FIRSTには、『自分たちはTHE FIRSTを代表して生まれたBE:FIRSTだ』という覚悟と責任がもっと必要になってくる。『~FINAL』は、今後のBE:FIRSTにとっても、とても大きな意味を持つポイントになると思います」
SKY-HI(日高光啓)
『八面六臂(はちめんろっぴ)』 1986年12月12日生まれ、千葉県出身。ラッパー、トラックメイカー、プロデューサーなど、幅広く活動する。2005年AAAのメンバーとしてデビュー。同時期からSKY-HIとしてソロ活動を開始。20年にBMSGを設立し、代表取締役CEOに就任。約3年ぶりのオリジナルアルバム『八面六臂(はちめんろっぴ)』には、「THE FIRST」に参加し、現在BMSGに所属するAile The ShotaやRUI、REIKOらをフィーチャリングした楽曲も収録している。

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(ライター 横田直子)
[日経エンタテインメント! 2022年2月号の記事を再構成]