年金関連の改正が目白押し! 知っておきたいポイント最新のお金リテラシーが身に付く! 得するWOMAN講座

日経ウーマン

2022/4/6
日経ウーマン

Q. 4月から年金関連の改正が目白押し!知っておくべきポイントは?
A. 年金の受給開始時期が75歳までに。iDeCoの加入要件も拡大されます

トクニャン(以下、トク) お得情報好きなネコ、トクニャンだニャ。2022年は年金関連の改正イヤーだって聞いたんだけど、何がどう変わるのかニャ。定年後の資産形成に詳しい、確定拠出年金アナリストの大江加代さんに教えてもらうニャ!

大江(以下、大) 年金制度改正法の施行で、4月以降は順次、年金に関わるルールの改正が予定されています。寿命が延び、長く働き続ける人が増えた今、「人生100年時代」に即した多様な働き方をフォローするための法改正というわけです。

トク 4月から、公的年金をもらい始める年齢の上限が75歳まで引き上げられるって聞いたけど…これっていいことなの?

 公的年金はこれまで、原則65歳の受給開始を基準に、60~70歳の間で受け取るタイミングを決めることができました。例えば、受給開始を60歳に「繰り上げ」すれば、65歳で受給開始の場合と比べて受給額が30%減り、逆に70歳まで「繰り下げ」すれば42%増え、その金額を生涯にわたって受給できます。そして4月以降は、受給開始を75歳まで繰り下げた場合は、受給額が84%増えることになります。

トク 例えば、65歳からの受給額が月10万円の場合、75歳からにすると月18.4万円に増えるのか~。長生きしても安心だニャ。

 今回の改正は年金受け取りの選択肢が広がったという点で、長く働き続ける意欲のあるシニアにとっては朗報ですね。

トク でも、もし受給開始を繰り下げたら、公的年金をもらうまではお給料と貯蓄で賄うのかニャ? ちょっと不安だニャ…。

イラスト おおの麻里
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