「読んでいない大量のメルマガが邪魔」「職場の『取りあえずCC』がうざい」「出会い系やアダルト系の広告が大量に届く」「カード番号の確認っていうメールが頻繁に来て不安」――。こういったメールのお悩みはどんな人にも事欠かない。不要なメールやすぐ読む必要のないメールの山に埋もれて、大事なメールを見逃してしまうこともしばしば。この最悪なメール環境をきっちりと改善しよう。今回から悩みの種となる「迷惑メール」を撃退し、受信トレイをスッキリさせる各種の手法を3週にわたって解説する。今回は対策の第一歩となる分類方法を紹介する。
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迷惑メールは種類によって取るべき対策が違ってくる。ここでは図1のように分類した。知っている人や自分で登録したサービスから届く「知人うざ系」、知らない人やサービスから不本意に届く「他人うざ系」、不特定多数を対象に詐欺などをもくろむ「不特定危険系」、特定の企業を攻撃する「標的型危険系」。なお、最後のタイプは企業や団体を狙うもので、家庭のパソコンに届くことはまずない。

これら4つは大きく「うざ系」と「危険系」の2タイプに分かれる。前者のメールは量が多くてうざいが、金銭的被害という点ではほぼ無害。一方、後者は金銭詐取などの被害につながる。
そう考えると「うざ系」への対策は、大事なメールが大量のうざいメールに埋もれないようにすること。「危険系」への対策は、第1が金銭詐取などの被害に遭わないことで、第2が大事なメールの埋没防止だといえる。言い換えると迷惑メール対策の目的はこの2つに集約される(図2)。

「埋没防止」も目的とするため、図1では読んでいないメルマガや広告、職場の無意味なCCなども迷惑メールの一種と見なした。一般に迷惑メールとは見知らぬ差出人からの詐欺やアダルト系などを指すが、ここでは図2の2つの目的で障害となるメールはすべて迷惑メールと呼ぶことにする。