Windows10ハードウエア増強 ストレージはSSDに交換
Windows 10をあと4年弱使いきる(6)
Windows 10を、2025年10月のサポート切れまで使い続けるためのテクニックを紹介する連載。サポート終了まで10を使うつもりなら、愛機のハードウエアも見直しておきたい。今回から3回にわたってハードウエアの増強法を解説する。まずはストレージから。
SSDに交換するだけで高速化
動作がかなり遅い、ストレージの空き容量が不足気味、USB端子が足りない、有線・無線のネットワークが遅いなどの不満はないだろうか。2025年10月の終了まであと4年近くもある。これを機にハードウエアの不満を解消しておこう(図1)。
パソコンの内蔵ストレージがハードディスク(HDD)なら、まず検討したいのがソリッド・ステート・ドライブ(SSD)への換装だ。HDDをSSDに交換するだけでかなりの高速化が見込める。SSDはデータの読み書きがHDDより圧倒的に速く、10やアプリの起動、文書ファイルの読み書きなどが見違えるほど速くなって体感速度が上がる(図2)。
SSDに交換できるのは、HDDを取り外せるパソコンのみ(図3)。また、交換できるSSDは、HDDと同形状で同じ接続端子を持つ2・5型の製品に限られる(図4)。なお、デスクトップパソコンが内蔵する3・5型のHDDも接続端子は同じなので、別売のスペーサーを使えば2・5型のSSDに交換できる。
交換の際はまず、HDDの内容を丸ごとSSDにコピーする。ポータブルHDDケースや変換ケーブルなどを用意して、SSDをパソコンのUSB端子に外付けし、既存のOSやデータをSSDに移しておく。現在のHDDより大容量のSSDを用意しておくと移行作業がしやすい(図5)。
丸ごとコピーではHDDのCドライブだけでなく、起動に必要なシステム領域などのコピーも必要。それらはエクスプローラーではコピーできないのでフリーソフトを活用する(図6)。アプリを入手して起動したらクローン機能を実行(図7)。コピー元を内蔵HDDに、コピー先をUSB端子に接続したSSDに設定してコピー処理を実行する(図8、図9)。
SSDのパーティションのサイズを調整
ただし、この方法で丸ごとコピーした場合、SSD内のパーティションの大きさはコピー元のHDDと同じになる。SSDがHDDより大容量だった場合、末端にあるリカバリー領域だけが増えてしまい、かなりの無駄が生じる。そこで別のフリーソフトを使い、SSDのパーティションのサイズを調整する(図10)。内蔵HDDの末端パーティションのサイズを調べておき、SSDの末端パーティションをそれに合わせる(図11、図12)。その結果、Cドライブの後ろに未割り当て領域ができるので、Cドライブのサイズを拡張する(図13~図17)。
丸ごとコピーとパーティション調整が完了したら、パソコンからHDDを取り外し(図18)、SSDを取り付ける(図19)。OSや個人データはそのまま引き継がれるので、交換後は特別な作業なしにパソコンを利用できる。
(ライター 田代祥吾)
[日経PC21 2022年3月号掲載記事を再構成]
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