Windows 10の面倒な操作 わずかな設定変更で快適に
Windows 10をあと4年弱使いきる(5)
Windows 10を2025年10月のサポート切れまで使い続けるためのテクニックを紹介する連載。今回は「遅い」「狭い」「怖い」「煩わしい」の4つの不満のうち、「煩わしい」という操作の不満を解消するワザを解説する。
自動的に音声出力先を切り替える
Windows 10をあと4年使い続けるなら、操作の不満も解消しておこう。ささいな不満でも、我慢して使うとストレスがたまる。設定をちょっと変えるだけで不満が解消することは多い。
まずは、テレワークのビデオ会議で厄介な音声出力。普段、音楽を聴くときはスピーカーを使い、ビデオ会議のときだけヘッドセットに切り替えている人も多いだろう(図1)。あるいは音楽を外付けスピーカーで流しながら、ウェブページの音声はヘッドホンで聞きたいといったニーズもある。通常なら個々のアプリで出力先を設定するところだが、もっと簡単な方法がある。Windowsの設定で既定の音声出力先をアプリごとに指定しておけば、アプリ側で何も設定しなくても自動的に音声出力先が切り替わる。

その前にまず、ヘッドセットや外付けスピーカーなど複数の音声出力先に優先順位を付けておこう。すべての機器をつないだら、「サウンド」の設定画面で「再生」タブを開き、最優先したい出力先を既定にする(図2、図3)。次にその機器をパソコンから取り外し、同じ要領で次に優先する出力先を既定に設定。機器が3つ以上ある場合は同様にして繰り返す。先に取り外した機器が上位となるように優先順位が付く。


アプリごとに音声出力先を設定するときは、「アプリの音量とデバイスの設定」の設定画面を開く。音声出力先のほかに音量も設定可能だ(図4、図5)。なお、音声出力先の構成によっては、スリープや再起動の後、設定済みの音声出力先に出力されないことがある。


次はカメラ。複数のカメラがある場合、普段使うカメラを決めておきたい。Windows 11ではOSの設定で可能だが、10にはその機能がない。図6のように、アプリ側の設定画面で指定する。

アプリのUIを見直す
アプリのユーザーインターフェース(UI)も見直そう。まずはマイクロソフトオフィス。新規文書の保存先がOneDriveなのが不満な人もいるだろう。もし、OneDriveを使っていないなら、Cドライブの「ドキュメント」フォルダーを既定保存先にする(図7、図8)。


Acrobat Reader DCの操作性を高める
「Acrobat Reader DC」にもわずかなストレスがある。PDF文書を開いた際、右側にあるツールパネルを閉じる、画面の表示倍率を上げる、といった操作を毎回やっていないだろうか(図9)。実は、起動時のレイアウト(見開きなど)とズーム(表示倍率)は好みの状態に設定可能(図10)。「ツールパネルの現在の状態を記憶」をチェックして、ツールパネルが閉じた状態で終了すれば、次回も閉じた状態で起動できる(図11)。



(ライター 岡野幸治)
[日経PC21 2022年3月号掲載記事を再構成]
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