Q:Type-CはType-Aより高速なの?
Type-C端子は2017年ごろからパソコンや周辺機器で使われるようになった。だが「新しいから無条件に速い」というわけではなく、Type-A端子よりも転送速度が遅いType-C端子もある(図4)。Type-A、Cといった端子の形状と、2.0、3.2、USB4といったUSB規格(転送速度)は、基本的に無関係(例外もあるが)と割り切って考えたほうがよい。

Type-AとCで利用できるUSBの規格を図5にまとめた。2.0と3.2 Gen 1、同Gen 2はType-AとCのどちらでも使える。同じ規格なら端子がAでもCでも転送速度に違いはないので、例えばパソコンに3.2 Gen 1のType-AとCの端子が両方あるなら、どちらにUSBメモリーを挿してもかまわない。

注意したいのはUSB3.2 Gen 2×2とUSB4 Gen 2×2、同Gen 3×2の3つだ。この3つの規格はType-C端子でしか実現できないので、対応機器は必ずType-Cに挿して使う。Type-A端子に挿すと性能が出ないこともあるので注意しよう。
旧世代の2.0規格がType-Cの端子として現役なのは、電力供給のためだ(図6)。データ転送と給電の規格は別物であり、Type-CのほうがType-Aよりも供給電力が大きい。データ転送を主目的としない給電専用なら、2.0規格のほうがケーブルを安価に作れる。大電力規格のUSB PDを使う際も同様で、PD対応のケーブルであれば、USB規格が2.0であっても問題はない。

