日本テレビとFNC ENTERTAINMENT JAPANがタッグを組んだ『Who is Princess? -Girls Group Debut Survival Program-』(WIP)は、15人の練習生がガールズグループとしてデビューするメンバーの5人に入ることを目指す、サバイバル型の番組だ。

「15人ともすでに1年近くK-POP方式のトレーニングを受けており、今までのオーディション番組にはない高いレベルで競い合っている」と同番組のプロデューサーで日本テレビグローバルビジネス局IPビジネス部の伴在正行氏は解説する。WIPは日本だけでなくアジア各国でも放送・配信されており「世界で戦うための5人を選ぶため、これまでとは違った緊張感がある」と話す。

『Who is Princess?』 デビューに近い「PRINCESS組」と脱落候補と言える「CHALLENGER組」の2つのチームに分かれ、様々なミッションに挑戦する形でスキルを競う。『シューイチ』で最新情報を放送し、地上波版では参加者の昇格、降格、脱落のリアルドキュメントを30分に凝縮して放送(日本テレビ系/火曜24時59分/放送中)

オーディションは放送と並行する形で進行しており、日本では日曜朝の『シューイチ』で速報するほか、火曜深夜の冠番組やHuluなどで多層的に展開する。『シューイチ』では10分程度、冠番組の『Who is Princess?』は30分枠、Huluでは「完全版」として1時間程度の番組を配信するという具合だ。

「実は、オーディション番組は視聴率的なメリットはそれほど重視していない。それよりも、ヒットするとSNSやネットメディアで広がりやすく社会的な影響が大きいため、局のブランド価値の向上につながる」と伴在氏は話す。

興味がない人間にも一定程度リーチできるテレビの力は、オーディションに広がりを持たせるという意味では非常に相性がよい。テレビ東京の伊藤氏は「旧来のビジネスモデルが崩壊している今、テレビ局はコンテンツメーカーとして新しいあり方を考えなければならない」とも指摘する。オーディション番組が次々と現れているのは、テレビ局がビジネスの方向性の転換を迫られるなかの、新たなトライアルの一環と言えそうだ。

(日経エンタテインメント! 上原太郎)

[日経エンタテインメント! 2021年12月号の記事を再構成]