日経クロストレンド

コロナ禍で商品数が9倍近くに

同社が余剰商品を仕入れるメーカーには、BtoB(企業間取引)の知見しか持たない会社も多く、納品期限が過ぎた商品を持て余しがちな実情がある。そこで、余剰食品や規格外食品、アップサイクル食品の電子商取引(EC)事業などを手掛けてきたロスゼロが、そのノウハウを生かして、「賞味期限に十分猶予がある」と判断した商品を集め、売りさばくわけだ。

18年に創業したロスゼロは、これまで400万点以上(1つのパッケージを1点とカウント)の余剰商品を取り扱ってきた。文氏は、「新型コロナウイルス禍の影響で、多くの食品の販路が失われた」と語る。同社で取り扱う商品数も、19年末から比べると、9倍近くに増えているそうだ。

これまでもロスゼロでは、単発的に余剰商品の配送サービスを行っていたものの、サブスクには踏み切っていなかった。商品数の継続的な供給や、ラインアップの偏りを懸念したためだ。だが、コロナ禍の影響による供給拡大で、需要との釣り合いが取れると判断。単発的に実施してきた催しが、何度も早期完売したことも後押しし、ロスゼロ不定期便を開始した。

サブスクを始めたことで、必要な仕入れ量が想定しやすいメリットも生まれた。ECサイトだと商品を仕入れても、売れるかどうかの確証がなく、正確な需要予測ができなかった。定期的に余剰商品を購入するユーザーを一定数確保することで、安定した需要と供給のバランスを保てる。

サブスク以外でのECでは、自社独自のアップサイクル商品などを販売

サービス開始の初月となる11月は、配送頻度を「毎月か隔月か」の2択にして先着100人を募集。定員数を超える応募が舞い込んだ。今後は会員数を効率良く増やすため、11月度の反応を見て、12月以降は隔月だけのプランに変更した。

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「1円安くするのは誰でもできる」