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作詞を手掛けなかった理由

「私にとっても『無限列車編』はすごく思い入れの強い作品だったので、またテレビシリーズでたくさんの人にお楽しみいただけること、毎週『鬼滅の刃』に会えるというワクワクが帰ってきたんだなという感覚も含めて、視聴者のみなさんと同じ気持ちですごくうれしかったですね」

オープニングテーマの『明け星』、エンディングテーマの『白銀』共に、作詞・作曲・編曲は『炎』を手がけた梶浦由記。梶浦は椎名豪とともに『鬼滅の刃』の劇伴(伴奏音楽)も担当しており、作品世界を深く理解する1人だ。

テレビアニメ『鬼滅の刃』 無限列車編 テレビシリーズ「竈門炭治郎 立志編」そして12月5日(日)から放送予定の「遊廓編」とつながるエピソードとして、テレビアニメ「無限列車編」として放送。劇場版にはなかった完全新作の1話と、新規追加映像と新規追加BGM、完全新作予告編、新主題歌映像を加えた全7話。日曜23時15分/フジ系ほか、TOKYO MX、BS11、群馬テレビ、とちぎテレビにて放送中。各種配信サイトで日曜24時他配信中

「私のなかで『炎』に込めた気持ちがすごく大きくて、『無限列車編』を『炎』ではない曲で歌うのはとても難しいなと。『紅蓮華』のときも、『竈門炭治郎 立志編』のオープニングではあるんだけれども物語全体を歌うような気持ちだったので、どこか特定のエピソードにフィーチャーして楽曲を作ったつもりはなかったんです。

作詞をさせていただいた『紅蓮華』と『炎』で私の言いたいことは全部言ったな、出し尽くしてしまったなという気持ちでした。ということもあって、今回は『梶浦さんがどんな世界観を作ってくれるのか、梶浦さんに委ねてみたい』と思いました。

梶浦さんの作る楽曲をなんと表現していいか分からないんですけど……劇伴で担当されるような世界観――物語の世界観や画を音にしてくれるような楽曲のなかで、オーケストラロックのような、シンフォニックロックのような、ある意味演歌ロック的な、梶浦さんとLiSAっていう人が一緒になったときに表現できるもの。“梶浦さんとしかできない私の表現”ができたらいいなと思っていました。

『明け星』も『白銀』もテレビアニメ『無限列車編』のために新しく書き下ろしていただいた楽曲なので、今は改めて感謝の気持ちです。単に作品に合ったものを作ったというよりも、(劇場版公開から)月日が流れてみなさんへの感謝も込めて、テレビアニメとして始まるのに新しい表現を梶浦さんに託してもらったような気がしています」

(ライター 山内凉子)