実は全く異なる両サービスのターゲット

これら2つのサービスを見ると、これまで携帯電話会社が提供してきたサービスとはかなり違いがあり、非常に特徴的な内容であることが理解できるだろう。しかしその分、利用する人を「選ぶ」ので注意が必要だ。

まずpovo2.0だが、データ通信量のトッピングは毎月自動的に更新されるわけではない。使い切るか期限が切れてしまえば、通信速度はベースプランの最大128kbpsに落ちてしまう。データ通信量の残量や有効期限をこまめに確認し、必要に応じてトッピングを追加したり、#ギガ活でクーポンを獲得したりするなど、手間がかかるのが弱点だ。

ただ、そうした手間さえ惜しまなければ、従来の月額制プラン以上の節約が可能というのも確かだ。もともとpovoは若い世代を狙ったオンライン専用サービスだけに、povo2.0はスマホに詳しくて利用頻度が多く、しかも節約のためには手間を惜しまない人に適しているといえよう。

一方のエコノミーMVNOは、オンライン主体で難しいイメージのあるMVNOのサービスを、ドコモショップで取り扱うことでスマホに詳しくない人でも利用しやすくする仕組みだ。povo2.0とはターゲットが大きく異なっており、どちらかといえば「UQ mobile」などのサブブランドに対抗するものといえる。

低価格領域に強いMVNOのサービスをそのまま提供するため、料金が非常に安いのはメリットだが、一方で多くの人が利用する昼間に通信速度が低下しやすいなど、MVNOの弱点もそのまま引き継いでいる。スマホを頻繁に利用する人向けというよりは、データ通信の利用頻度があまり高くない、ライトユーザーの利用に適しているといえそうだ。

佐野正弘
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。
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