答えと解説

正解は、(1)動物性脂肪の多い食品(3)コレステロールの多い食品 です。

「ご飯などの炭水化物を控えたら中性脂肪は下がったが、LDLコレステロールの値は下がらない。LDLコレステロール値は一体どうすれば下がるのか」。こういった疑問を抱いている人は少なくないようです。

千葉大学大学院医学研究院内分泌代謝・血液・老年内科学教授の横手幸太郎さんによると、肥満や、糖質、アルコールは中性脂肪に直接影響を与えます。ですから、ご飯の食べ過ぎなどで太ると中性脂肪値は上がるし、お酒を飲むと上がる、また、糖尿病があると上がります。しかし、LDLコレステロールには遺伝的な要因が関係しており、同じように生活していても、数値が高い人とそうでない人がいます。肥満とも関連するものの、やせていてもLDLコレステロールが高い人はいます。そのため、コレステロールは生活習慣の改善だけでは下がりにくいという特徴があります。

とはいえ、生活習慣の改善が、全く効果がないわけではありません。「生活習慣でコレステロールを下げようと思ったら、まず卵などコレステロールの多い食品を控えること。また、肉類や乳製品といった動物性脂肪に含まれる飽和脂肪酸もLDLコレステロールを増やす作用があります」と横手さん。つまり、動物性脂肪(飽和脂肪酸)とコレステロールの多い食品を減らすのがLDLコレステロール対策として有効ということです。

「コレステロールの摂取量を減らすことに意味はない」は誤解

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、2015年版でコレステロールの上限値がなくなったため(※2020年版では「脂質異常症の重症化予防の目的からは、200mg/日未満に留めることが望ましい」と記述された)、コレステロールの摂取量を減らすことに意味はないと思っている人もいるようですが、それは誤解です。

「食事摂取基準から上限が一時期なくなったことで誤解している方が多いのですが、上限にあまり神経質にならなくていいのはあくまで動脈硬化の心配がない人、コレステロール値が高くない人だけです。LDLコレステロールが高い人がたくさんコレステロールをとれば、さらに数値が上がる可能性があります。そのため、『動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2017 年版』(日本動脈硬化学会)では、高LDLコレステロール血症の人はコレステロールの摂取量を1日200mg未満にすることで、LDLコレステロールの低下効果が期待できるとしています」(横手さん)

ただし、食事に含まれるコレステロールを減らすのは想像以上に「がんばる」必要があるようです。 「『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』によるとコレステロールは鶏卵1個(ゆで、60g)に228mgも入っていますから、毎日卵を食べていたら、それだけで超えてしまいます。本当にコレステロールを減らそうと思ったら、卵は週に1~2個に抑えなければいけません。それでも必ず効果があるとは言えないのがもどかしいところです。繰り返しになりますが、体重を減らす、糖質を減らすと中性脂肪は下がりますが、コレステロールは個人差が大きいのです」(横手さん)

コレステロールは7~8割が体内で作られますが、それも食事だけではなかなか下がらない理由の一つと考えられます。しかし、「それでも食事制限をすれば、残りの2~3割分の効果はあります」と横手さん。コレステロールが高い人は、まず生活習慣を改善してみて、効果が不十分なら薬も併用することが大切です。

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コレステロール摂取量は「かなり」減らさないと効果が