店舗でのノウハウを基にコーセーとタッグ

こうした中、美と健康分野を強みとするブランドが、両社がこれまでのPB化粧品で培ってきた知見と消費者の信頼を基に、両社統合を象徴する商品としてアピールできると考え、敏感肌向けスキンケアシリーズを共同開発第1号PB商品にしたという。統合後の新体制でのスタートダッシュに弾みをつけるため、このタイミングでの市場投入を目指したのも計画的だ。

ただ、敏感肌化粧品はとりわけ慎重に商品を選択するターゲット層に向けたカテゴリーだ。またエイジング化粧品やホワイトニング化粧品などに比べ、幅広い年齢層に顧客が分散しており、ターゲティングが難しい。

開発は難易度が高いことが予想されたため、マツキヨグループの8000万を超える顧客接点と価値観セグメントを分析することから始め、ココカラグループ店舗での高い接客力から得られた肌ニーズを掛け合わせて「敏感肌化粧品のお客様像」を導き出し、これらセグメントにそれぞれマッチしたプロモーション設計を組み立てた。

その設計を実現したのが、敏感肌研究を含む化粧品に対しての研究の歴史があり、数多くの強いナショナルブランドを有する商品開発力の高いコーセーだった。

コーセーとマツキヨのPB商品であるインストリームシリーズは、肌の悩みだけでなくライフスタイルや内面的な悩みまで包括するスキンケア商品として両社が開発提案から共に取り組んできており、その信頼関係が今回の共同開発先選定にも大きく影響したという。

実店舗から認知を高め徐々にECへ

今後は、自社のオウンドメディア(スマホアプリ、LINE、ウェブサイト、公式交流サイトS、店頭の電子看板など)をフル活用して商品認知を高めていく予定。店舗においてはスタッフの教育を強化し、接客で購入をサポートできる計画を組んでいる。

敏感肌化粧品ユーザーの特徴から、実店舗での商品サンプルの使用後に購入するケースが多く想定されるため、発売当初は実店舗での売り上げ構成比が高く、徐々にEC(電子商取引)での構成比が高まっていくと予想している。

(ライター 桑原 恵美子、写真提供 マツキヨココカラ&カンパニー)

[日経クロストレンド 2021年11月2日の記事を再構成]

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