日経クロストレンド

特許出願中の無水かきまぜ方式が特徴

ホットデリ最大の特徴は、自動調理器に圧倒的に多い「圧力鍋方式」ではなく、「無水かきまぜ方式」を採用したこと(かきまぜ機構は特許出願中)。

圧力鍋方式は、密封された鍋内を高圧にすることで水の沸点を上げ、高温で加熱調理をする方式で、ハイアールも中国では電気圧力鍋を展開している。短時間で大容量の調理が可能というメリットもある。

外蓋は、片手で簡単に開閉できる設計。内蓋には取り外し可能な「まぜスティック」がつけられる。「内鍋底形状の工夫と2本のかくはんアーム、適切な加熱タイミングの組み合わせによって、少ない調味料で食材に味を染み渡らせて、均一に加熱する」と原利光商品企画部課長

一方、ホットデリに採用されている無水かきまぜ方式は、圧力はかけずに加熱調理をする。外蓋の下側に取り付けられる「まぜスティック」を作動させてかき混ぜることで、食材に調味料を染み渡らせられる。圧力鍋方式の場合は、食材が液体に浸っている必要があるが、無水かきまぜ方式は少ない調味料で作ることができ、水分の多い食材なら無水調理も可能だという。

現在、多くの食品分野で「高たんぱく質」「低糖質」の商品が増えていることを視野に入れ、レシピ開発ではカロリーや塩分量以外に、高たんぱく・低脂質、低糖質などの指標を取り入れ、「健康的な食事をしたい」ニーズに応えている。

油を多く使わなくてもこびりつかないよう、また、かくはんアームがぶつかっても傷がつきにくいよう、内鍋に特殊なフッ素塗装を施している(写真左。右は通常の加工)

メニューはスマホで、2段調理トレーも

スマートフォンで、自動調理可能な90種類のレシピがチェックできるのも特徴だ。レシピサイトにつながるQRコードは見失うことがないよう、商品の天面操作部、背面定格ラベル、レシピブック、取扱説明書の計4カ所に印刷した。

付属の「クックトレイ」を内鍋の上部に置くことで、2段調理が可能となっている。蒸し調理用のトレーを乗せられる自動調理器は既存商品にもあるが、一般的な蒸しトレーは底に蒸気を通すための穴が開いているので、汁が垂れやすいメニューには不向き。だがホットデリのトレーには穴が開いていないので、汁物も調理可能だ。「お米とエビチリを同時調理して『エビチリごはん』、肉豆腐と枝豆を同時調理して『おつまみセット』など、さまざまな組み合わせから選んで調理ができる」と原課長は話す。

自動調理器は置き場所がなく諦める人が多いため、本体の小ささを重視した。ホットデリは幅21.6センチメートルと、業界最小レベル。プロトタイプでは持ちやすいように、横に持ち手となる「取っ手」をつけていたが「その取っ手があるためにキッチンに置けなくなる」という声もあり、取っ手をなくして側面の下部分にくぼみを入れることで、両手でしっかり持てるような形に変更したという。

機械任せの自動調理だけでなく、自分流に時間や温度を調整したい人向けの「手動調理」メニューも搭載した。「煮る/煮詰める」「低温/発酵」「煮込む」「パン・ケーキ」「炒める」「白米」「ゆでる/蒸す」「炊き込み/玄米」「あたため直す」「クリーン(お手入れ用・調理不可)」の10カテゴリーは、時間や温度などを設定できる「手動調理」に対応している(パン・ケーキや米飯調理は量により自動調理)。

例えば「低温/発酵」は、温度は40~100度、時間は1分~10時間までの範囲で設定できるので自分流の調理が可能だ。

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「かゆいところに手が届く」操作性