別売りの専用タイトルを用意している

「工作生物 ゲズンロイド」は、NHKの教育番組で「ピタゴラ装置」などに携わるユーフラテスによる“うごき”の工作キット
「おんがくであそぼう ピコトンズ」は、高校生のトラックメーカー「SASUKE」がプロジェクトに参加している
冒険絵本「GoGo ロボットプログラミング~ロジーボのひみつ~」で遊んでいる様子=丸毛透撮影
toioでロボット対戦をしている様子
ロボットは「レゴ」ブロックを乗せられるように突起が付いている

さらに中級、上級編も用意されている。ビジュアルプログラミングをしたい人には、「サンプルプログラム」を使ってゲームを作れるアプリ&サービスを用意したり、キューブの技術仕様を公開したりしている。クリエイターやアーティストは複数のプログラミング言語や対応する製品を使って自分だけの作品を制作できるなど、ユーザーのレベルに合った遊びを探求できるので、単なる知育玩具の域を超えているといえそうだ。

開発者の一人、SIEのtoio事業推進室課長の田中章愛氏は、「最初から教材としては作らなかったからこそ、遊びの体験として長く使え、いろいろな遊びに発展できる」とtoioの特徴を説明する。田中氏はかつてNHK主催の「学生ロボコン」の全国大会などに出場した実力の持ち主で、社内でもロボットに関する研究開発に携わってきた。

ユーザーのレベルに応じて楽しめるので長く使える。こうした特徴が教育の現場でも追い風となっているようだ。産官学のICT教育に力を入れる千葉県流山市では21年7月から東京理科大学、SIEなどの協力を得て、市内の公立小中学校4校にtoioの試験導入を始めた。同市の学校教育部の指導課は採用した理由を、「小学校から中学校までの9年間で1人1台、一貫して同じものを使える。そういったものがあると子供たちの教育に効果的だろうと思った」と話す。

発売までにかかった開発期間は約7年。田中氏がソニーコンピュータサイエンス研究所(東京・品川)の研究者だったアレクシー・アンドレ氏と出会い、話し合ったことから研究が始まり、映画やゲームの画面の中のようにロボットが動く遊びを、現実空間でつくり上げることを目指した。

次のページ
「楽しい」が学びの原動力