ウエスト・サイド物語を再映画化 スピルバーグの足跡

日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!

1961年にも映画化された名作ブロードウェイミュージカル『ウエスト・サイド物語』を再び映画化した『ウエスト・サイド・ストーリー』が、2月11日に公開された。監督は数々のヒット映画を手掛けてきたスティーブン・スピルバーグだ。

2022年2月11日公開の映画『ウエスト・サイド・ストーリー』 (C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

映画『ウエスト・サイド物語』が61年に公開されてから60年余り。50年代のニューヨーク、マンハッタンのウエスト・サイドを舞台に、ヨーロッパ系移民のジェッツとプエルトリコ系移民のシャークスが対立するなかで描かれる恋愛、というストーリーは変わらないが、人々の分断が広がった米国では、当時よりも作品が持つテーマが重く響くようになった。2月8日に発表されたアカデミー賞のノミネートでは、作品賞や監督賞など7部門で候補となった。作品賞で候補になるのは『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017年)以来4年ぶり、監督賞で候補になるのは『リンカーン』(12年)以来9年ぶりとなる。[※両作品とも候補になったのは公開翌年のアカデミー賞なので、4年ぶり、9年ぶりと表記]

この機会に現在75歳のスピルバーグのキャリアを改めて振り返る。

劇場デビュー作でカンヌ脚本賞

1946年12月18日生まれのスピルバーグは、大学時代に撮った短編映画『アンブリン』が認められてハリウッドメジャースタジオの1社、ユニバーサルと契約する。

71年にテレビドラマ『刑事コロンボ』で監督を務め、同年、テレビ映画として撮った『激突!』が評価され、日本とヨーロッパなどで劇場公開される。74年に劇場公開デビュー作となる『続・激突!カージャック』がカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。その後、75年に『ジョーズ』、77年に『未知との遭遇』を大ヒットさせたことで若き天才監督として脚光を浴びる。

80年代に入ると監督にプロデュースに大活躍する。

81年『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(監督作)、82年『E.T.』(監督作、日本で配給収入96.2億円をあげ当時の歴代興行収入記録1位に。以下の配給収入もすべて日本でのもの)、84年『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(監督作)、『グレムリン』(プロデュース作)、85年『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『グーニーズ』(プロデュース作)、88年『ロジャー・ラビット』(プロデュース作)、89年『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(監督作)と、毎年のようにヒット作を生み出した。

次のページ
90年代に2度のオスカー監督賞