日本生命が新人への推薦本で伝えたい「急がば回れ」

日本生命の人材開発部担当部長・川島良章さん(写真左)と、入社4年目の齊藤瑞穂さん
人気企業・注目企業が新人教育で使ったり、新入社員に推薦したりしている書籍と、各社の人材育成戦略を取り上げるシリーズ「社会人1年目の課題図書」。第14回は日本生命保険です。

保険契約者数、総資産ともに生命保険業界トップクラスの日本生命。抜群の安定感と充実した福利厚生、さらに近年はグローバル化や新規事業も積極的に進めていることなどから、就活生に根強い人気を誇る。

そんな同社の人材開発部担当部長、川島良章さんが新入社員に薦めるのは『科学的にラクして達成する技術』(クロスメディア・パブリッシング)と『働く君に贈る25の言葉』(WAVE出版)だ。

『科学的にラクして達成する技術』を選んだ理由は、新人たちから「もう少し深く考えなさいと言われるが、具体的にどうすればいいかわからない」「もっと成長を実感したい」といった声を聞くからだという。

「要はPDCA(計画・実行・評価・改善)を回してはいるものの、それが浅い回し方になっているケースがあるのだと思います。PDCAをもっと上手に回せれば成長角度を最大化し、成長を実感できるはずで、そのトレーニングができるのが『科学的にラクして達成する技術』です。全員に薦めているわけではないですが、悩みを抱えている新人には適性を見つつ、個別に薦めています」

『科学的にラクして達成する技術』
著:永谷研一
出版:クロスメディア・パブリッシング
多くの企業研修を担当してきた著者が、「どんな目標設定をしたか」「実際に実行できたか」といったデータをのべ1万5000人から収集。認知心理学や行動科学の観点から検証し、そこから得たノウハウを体系化した。「目標を達成するには、気合も精神力も役に立たない。必要なのは『技術』であり、その技術があれば『やる気』でさえコントロールできる」と強調。「目標を立てる」「行動を続ける」「経験を振り返る」「人と学び合う」「自分の軸を見いだす」という5つの要素ごとに実践的な技術を解説している。

川島さんが悩める新人に特に読んでほしいのはPDCAのC(Check=評価)にあたる「経験を振り返る」技術だという。

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