ビジネススタイルに「ニューノーマル」や「オン・オフのシームレス化」という概念が定着した今、もう一度しっかり考えておきたいのが「ラクにする」の捉え方。一つ間違えて「ラク=ゆるくてOK」と解釈しては、仕事での印象が台無しになりかねない。常に心に留めておきたいのは、「ラクに、かつきちんと見せる」ということだ。本特集では、これからのビジネスカジュアルできちんと好感度を保つための新しい服たちを、簡単に覚えられるルールとともにご紹介する。
気楽に羽織れる“ツイードジャケット”の万能さを知る
ビジネスシーンのジャケットといえば、梳毛(そもう)のそれか、ブレザーが筆頭格とされる。が、新しいビジネスジャケットとしてツイードも一興では? 落ち着きやクラシックな雰囲気があり、適度に肩の力が抜けた洒脱(しゃだつ)さも備わる。これならきっと活躍の場は多いに違いない。
New Rule 21 ツイードジャケット 堅苦しく見せないタイドアップ
お堅いジャケットにタイドアップは旧来のスタイル。そこはビジカジらしくタイを結んでも堅苦しく見せずにいたい。そこで重宝するのがツイードジャケット。これなら商談相手に安心感を与えられて、恐縮させる心配もない。
■BOGLIOLI(ボリオリ)
ツイード素材ながら、優しい風合いで肩が凝らない一着
シェットランドウールのヘリンボーン素材(ウール100%)のツイードを採用。ブラッシュをかけソフトな風合いに仕上げているため着心地は軽快だ。ブルー系のアイテムと合わせれば、印象は都会的に。ジャケット10万5600円(ビームス 六本木ヒルズ)
New Rule 22 ツイードジャケット ニットでぬくもり感を強調
ノータイのビジカジを実践するなら、ぜひニットを生かした装いをオススメする。温かみを感じるツイードと好相性なのは言わずもがな。インナーにニットを着れば、ツイードのくつろぎ感やぬくもりが強調されて温厚な人物像が演出できるだろう。堅苦しさも解消できるだけに実践してみる価値は大ありだ。
■ERNESTO(エルネスト)
アメトラのⅠ型を再現したイセタンメンズ別注モデル
段返り、パッチ&フラップポケット、センターフックベントなどⅠ型を再現した意欲作。一方で肩回りは軽い仕立てで着心地は快適。レンガ色のニットやスエード靴を合わせ、ビジカジで季節感を演出するのも◎。ジャケット9万7900円(伊勢丹新宿店)
New Rule 23 ツイードジャケット デニム通勤の最有力に
着方次第でデニムを使ったビジカジOKの職種が増えている。が、キレイめのリジッドデニムを選んだとしても、繊細な毛織物のジャケットは、やはりバランスが悪い。そこでツイードの出番というわけだ。ツイードの程よいカジュアル感ならなじみは上々。デニム通勤に映えるだろう。
■TITO ALLEGRETTO(ティト アレグレット)
伝統的なナポリの雰囲気をマシンで表現
細腹がなくフロントダーツが下まで続くナポリ特有の構造のジャケット。日本人の前肩に合ういせ込みなど凝った仕様が魅力だ。素材はウール100%。淡いグレーのチェックゆえ、デニムと好相性で、デニム通勤姿を格上げしてくれる。ジャケット14万3000円(エストネーション)