広範なテーマから仕事にかかわりそうなものを拾い読みしてもいいし、通読してビジネス全体の変化の方向とそこへの対処の仕方を読み取っていくのもいいだろう。意思決定の仕方や人材育成にまで踏み込んでデジタル化を論じ、ウエスタンデジタル、ニトリホールディングスといった内外の成功事例を解説する第4章などは業種を越えて参考になりそうだ。BtoCビジネスに携わる人には、コロナ禍の消費動向を左右したZ世代論なども示唆に富む内容になるだろう。

「アウトドア旅行が増加するといった身近な話も書かれていて、興味深く読んだ。これからどうなるかというテーマは読者の関心が高く、最近の新刊の中では珍しくランキング上位が続いている」と同書店でビジネス書を担当する岡崎史子さんは話す。

英語本や業界研究が上位に

それでは先週のベスト5を見ていこう。

(1)80パターンで英語が止まらない!塚本亮著(高橋書店)
(2)会社四季報 業界地図2022年版東洋経済新報社編(東洋経済新報社)
(3)100分でわかる! 決算書「分析」超入門 2022佐伯良隆著(朝日新聞出版)
(4)公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8(国際ビジネスコミュニケーション協会)
(5)NFTの教科書天羽健介・増田雅史編著(朝日新聞出版)

(三省堂書店有楽町店、2021年10月18~24日)

1位は9月末に同書店を訪れたときに「英語の出だし80パターン 子どもが覚える順で学べる本」の記事で紹介した英語の本。快走が続いている。2位に定番の業界研究ムック。毎年8月に最新版が刊行され、例年10月になると売れゆきが落ちてくるが、今年は売れゆき上位が続く。3位は決算書分析の入門書、4位はTOIECの問題集で、ランキング上位は企業研究や英語スキルなど独習本で占められている印象だ。5位の本は、ツイート、VRアート、ゲーム内コンテンツなどで広がりをみせる非代替性トークン(NFT)について、技術や法制度など多面的な角度から解説した本。紹介したマッキンゼーの本は10位だった。

(水柿武志)

マッキンゼー ネクスト・ノーマル: アフターコロナの勝者の条件

著者 : 小松原 正浩
出版 : 東洋経済新報社
価格 : 2,860 円(税込み)

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