韓国の屋台料理と韓流カクテルも手ごろな価格で

豚串と野菜巻き串が人気の「神豚(しんとん)」

早々に3軒目へ。こちらも串料理だが「豚串」で飲む居酒屋で、店名は「神豚(しんとん)」。モモや豚バラなどの部位を食べる「やきとん」や、アスパラガスの肉巻きなどの野菜巻き串を出す。店内には紺色に白抜き文字の長いのれんが飾られ、日本の祭りを思わせる鯉口(こいくち)シャツにダボパンツのスタッフがきびきびと働いている。伝統的な「和」の要素がいっぱいだが、どこか新しい。

塩キャベツの上に野菜巻き串3本(プチトマト、アボカド、モッツァレラチーズ)がのったつまみが運ばれてきた。豚バラ肉と野菜の組み合わせは言うことなしだ。本日2杯目のレモンサワーを合わせ、ぐびぐび。

韓国屋台の楽しさを浅草に再現した「ハンマート」

次は、東京から韓国のナイトマーケットにひとっ飛びだ。お隣の韓国居酒屋「ハンマート」へ。原色の赤、黄、青、ピンクを多用した装飾に紫やグリーンのライトが光り、ギラギラ感がすごい。

メニューにはおなじみのチヂミやナムル、純豆腐(スンドゥブ)チゲ、サムギョプサルが並ぶが、コムキンパ(小サイズののり巻き)や韓国おでんなど、あまり日本で食べる機会のないものもあって面白い。

これらをつまみに「ジョウンテル」(韓国焼酎のジョウンデーをソフトドリンクで割った韓流カクテル)やサワー、マッコリが飲める。甘口の酒は好みでないのでカクテルにせず、ジョウンデーの小ボトルそのままと、名物の韓国フライドチキン(ハニーマスタード味)をオーダーした。日本の唐揚げとも米国のフライドチキンとも違う、衣がカリカリで甘辛い、ややジャンクな背徳感のある味と、すっきりかんきつ風味のジョウンデーがまたうまい。

「韓国の屋台料理とドリンクを、手ごろな価格でご提供しました。海外旅行が難しい今、にぎやかで楽しい韓国屋台をここで体験していただきたいです」(同店スタッフ)

ここからは「浅草横丁」めぐりの後半戦に突入だ。「日本栄光酒場 ロッキーカナイ」へ。「世界中の美味しいを集め、うまいものの頂点を目指す」がコンセプトで、刺し身に鶏の唐揚げ、馬刺しユッケ、だし巻き卵、ポテトサラダ、牛モツ煮込み、枝豆まで、日本の居酒屋定番メニューはひと通りそろう。酒も生ビールやチューハイ、ホッピー、日本酒にワインまで。この横丁内で最もスタンダードな、総合大衆居酒屋と言えるだろう。

総合居酒屋「日本栄光酒場 ロッキーカナイ」

「ロッキーサワー」を注文すると、サイコロとボウルが客に渡される。サイコロの目は数字でなくおみくじだ。運良く「大吉」または「大凶」を出すと、中ジョッキ(329円)を価格据え置きで大ジョッキ(本来は549円)に変えてくれるという楽しい仕掛けだ。おすすめ料理の「ネギバカポン酢餃子」をつまみ、「やった、ラッキー!」「残念!」と騒ぎながらチューハイをぐいぐい。ああ楽しい。

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江戸時代のファストフード、ウナギもつまみで