増えるナチュラルワインのショップやレストラン
ナチュール・ネーティブ世代の台頭で、ナチュラルワインを売りにするワインショップやレストランも増えている。
ナチュラルワインを豊富にそろえるワインショップ「ウィルトスワイン」(東京・渋谷)は今年3月、若者でにぎわう東京の東急電鉄・自由が丘駅近くに2号店を開いた。高価なブルゴーニュワインも置いているが、店員によると、圧倒的に売れ行きがよいのは1本3000円台のナチュラルワイン。30代ぐらいの比較的若い層の購入が目立つという。

真奈美さんが時々、顔を出すというイタリアンレストラン「アズリーノ」(東京・目黒)は、今年2月のオープン。シェフの対馬毅行さんは「特にナチュラルワインにこだわっているわけではないが、ナチュラルワインを好むお客さんが多いので、ワインリストにも多く載せるようにしている」と話す。鶏ガラや牛骨などからとった自家製だしを使った料理や手打ちパスタと、うまみを感じるナチュラルワインとの相性はぴったりだ。
4年前にオープンし、料理のおいしい店として雑誌にも紹介されるカジュアルなフレンチレストラン「小泉料理店」(東京・渋谷)は、店内のセラーにある約300種類のワインすべてがナチュラルワイン。オーナーシェフの小泉洋さんは「だしを使うなどして和食のニュアンスを出した料理が、ナチュラルワインの優しい味わいと合う」とナチュラルワインにこだわる理由を明かす。
店で飲んだナチュラルワインをきっかけに、ナチュラルワイン派にくら替えする愛好家も少なくないようだ。小泉さんは「初めてというお客さんには好みを聞いて、あまりクセのないナチュラルワインを選ぶようにしている。その結果、ちょっと苦手という人もいるが、おいしいと言ってどんどんはまっていくリピーターのお客さんもいる」と話す。