2022/1/13
起業家人材インターンでは最終日にプレゼンをする

――どうアプローチしているんですか。

もう本当にローラー作戦ですよ。大学の一覧表を持ってきて、全国の理系の学部をずらーっと並べて、この学部まだアクセスしてないよね、じゃあ先生のところへ話しに行こう、とか。機電系だと社員が出身の研究室に行って話をするということができますが、農学部や生物系などはあまり数がいないので、理系向け就職マッチングサービスのPOL(東京・千代田)が運営する「ラボベース」などのデータベースを使うこともあります。

――手応えは。

まだこれからですね。機電系の学生にソニーのことをお伝えするとキャリアイメージがつきやすいですが、生物や化学専攻の学生に聞くと、ソニーでキャリアをどう築くのかイメージがわかないという声はシンプルに聞くので。

一方で、そういう方々の多くは文系就職をされるんですよね。保険とか銀行とか。あくまで個人的な感想ですが、それってすごく日本という国にとってももったいないなと思っていて。専門知識はなくともイメージセンサーの社内研修などはとても手厚くやっていますし、もし研究や実験、物事を開発していくプロセスの経験をしたことがあるなら、ぜひこちらも見てほしいなと。そこを促すために何をすべきか思案しているところです。

グローバル人材獲得競争、新人でも2千万円以上

――技術人材はグローバル競争も激しいです。

ものすごく逼迫していると思います。ソニーは国内の新卒採用は、ビジネスが日本語であるというところを安心に思ってくれる学生がまだ国内には多いので有利な戦いはできていると思います。しかし、ひとたびグローバルに目を向ければ、給与水準が圧倒的に違うわけです。日本じゃ話にならないような金額になる。特にAIの領域では初任給で年収2千万~3千万円というのは、普通にあります。

――ソニーではそれは難しい?

そこに対してソニーは参入しないということではなく、必要であれば出しますし、出せる仕組みも社内にあります。画一的に全員が初任給25万円(月給、学部卒)です、とは言っていないということです。

――日本の新卒採用では3月の採用広報解禁という縛りもあります。

それこそGAFAや中国系企業、ベンチャー企業などはそれに関係なく動いているので、その仁義なき戦いはどうするのという現実問題はあって、苦しいところではあります。ソニーはルールの中で動いているわけですが、他社から先に内定を頂いている方にも会いたいですし、仮に早めたところで学生を縛ることはできません。結局行き着くところは、会社の魅力をどう伝えていくかということに尽きるなと思います。

(聞き手は安田亜紀代)