外資系に向いている人、向いていない人

――外資系は女性が働きやすいと言われます。

「子育て支援については女性に限らず、男女とも働きやすいと言えます。子供が熱を出した時も、すぐに面倒を見ることに専念できます。産休・育休の取りやすさも挙げられます。外資系では、出産・育児は生活の中で必要なものと考え、それによるブランクを足かせとは考えません。むしろ『今まで知らなかった周りの環境を知り、それを仕事に生かせることができる』と、プラスに捉えます。外資系は結果さえ出せば働き方は自由なので、在宅勤務もしやすいです」

「日系では男性に比べて女性の昇進スピードが遅いといった話も聞こえてきますが、外資系ではそのようなことはありません。性別に関係なく、成果を出した人を評価するという考え方です」

――どのような人が外資系に向いている人でしょうか。

「4つのタイプがあると思います。まず成果主義に対して自分の働き方を奮い立たせることができる人。年収アップを狙う人も、ここに含まれるでしょう。外資系では『これができたらこの金額をもらえる』という基準が明確です。年功序列型の賃金制度ではなかなか得られない額の収入を得られるチャンスもあります。仮に年収を上げることができなかったとしても、達成すべき基準が客観的に示されていることで納得できます」

「次に活躍・評価の機会を欲している人。日系では年次が低いうちは、先輩のサポート、いわばボール拾いのような役割に徹し、なかなか活躍の機会が与えられず、もどかしさを感じている人もいると思います。チームが勝つことがゴールであれば、年次に関係なくボールを蹴るチャンスを与えられるべきだと考えている人は向いています。これは年齢のみならず、性別や国籍についても同じことです」

「3つ目は自分のキャリアパスについて明確なビジョンや思いを持っている人。反対に、受け身タイプの人は合わないでしょう。日系では転勤や異動など、自分のコントロールが効かない面がありますが、何かを与えられることに慣れてしまっていると、外資系の環境はストレスに感じるかもしれません。外資系では、このようなことを実現したいと意志を示しながら仕事をしていくことになるので、キャリアを主体的に考えることが求められます。とはいえ、自分の意志ややる気を強く持っていないと外資系で生き残れないというわけでもないので、安心してください。モチベーションや意識が高いに越したことはないですが、目の前の仕事をこなしながら、もっと成長したいという気持ちを持ち続けることが大切です」

「最後は自分の強み、専門性を高めたい人。日系の大手企業でもジョブ型雇用を導入し始めるなど、自分の付加価値を高める、つまり他の人が持っていないものを磨くことが求められる時代になってきました。日系でずっと働いてきた人が、外資系に挑戦することには怖さもあると思います。他方で、先の読めない時代、突然転職市場に出ることになったときに、自分は評価されるのだろうかという怖さもあるかもしれません。日ごろから自分の強みを磨く努力が必要です。そのような場として、外資系で付加価値を高める経験を積むのも選択肢の1つと考えてもいいでしょう」

吉村午良 
約15年にわたり人材紹介に携わってきた経験を持つ。ロバート・ウォルターズ・ジャパンのヘルスケアビジネスの創設メンバー。現在は、外資系・日系グローバル企業における、医療機器・製薬分野に特化した正社員と、契約・派遣のプロフェッショナルの採用・転職支援を行う2つの事業を統括している。

(日経転職版・編集部 木村茉莉子)

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